「新・今日の作家展」は、毎年異なる副題の下に同時代の表現を紹介、考察する企画。本展は、「わたし」という自己と、そのわたしと不可分の存在である「あなた」である他者との関係性から展開する作品を通じ、それぞれ唯一無二である自己と他者と、その私たちが成す社会について思いをめぐらす機会となる。
おすすめ展覧会
エリザベス・ペイトン:daystar 白露 @ 両足院
デイヴィッド・ツヴィルナー主催によるエリザベス・ペイトンの個展。会場となる両足院の環境を生かしつつ、ペイトンによる厳選された絵画、そして、インクによる作品、ドローイング、版画などの展示を行なう。
Ginza Curator’s Room #009 德山拓一「形が影に従い、音が響に応じる」@ 思文閣銀座
キュレーターを招聘する展覧会「Ginza Curator’s Room」9回目の企画は森美術館の德山拓一を迎え、磯谷博史の展覧会を開催。大正から昭和にかけて描かれた日本画および前衛陶芸集団・走泥社の作品を「素材」や「道具」として用いた新しい作品シリーズと、その元となった作品を展示する。
聞く/聴く:探究のふるまい @ 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
「聞く/聴く」を起点とする探究から生まれる芸術実践に注目し、そのあり方と可能性について探る展覧会。ジェン・ボー、西尾美也、フェムケ・ヘレフラーフェン、柳沢英輔の作品とともに共同研究「わたしたちのまとうもの:装い、音、環境をめぐる考察と実践」を紹介し、「聞く/聴く」を深める場を創出する。
心のまんなかでアートをあじわってみる @ 原美術館ARC
「まんなか」を本年度のテーマに据える原美術館ARCでは、「心のまんなかでアートをあじわってみる」と題し、原美術館コレクションと原六郎コレクションから厳選した作品を展示。「あじわう」という観点から、作品に向かい合う人それぞれが自身の心の「内側」へと美術を引き寄せる体験を提案する。
開館3周年記念特別展「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」@ 大阪中之島美術館
パリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館の各館が築いてきた豊かなモダンアートのコレクションから共通のテーマに合う作品をそれぞれ選び出し、「トリオ」(3点1組)を組む形で紹介する開館3周年記念特別展。
塩田千春 つながる私 @ 大阪中之島美術館
生と死という人間の根源的な問題に向き合いながら、空間全体を使った大規模なインスタレーションを中心とした作品を各地で発表してきた塩田千春の個展。2008年の国立国際美術館以来、出身地・大阪で16年ぶりの大規模個展。
大西麻貴+百田有希 / o+h展:⽣きた全体――A Living Whole @ TOTOギャラリー・間
「建築をつくることは、その建築を含む「生きた全体」を考えること」と捉え、公共建築から住宅、福祉施設まで幅広い建築を手がける大西麻貴+百田有希 / o+hの展覧会。作品や人の営みが織りなす「生きた全体」がどう建築の風景として立ち上がってくるのかを、模型や言葉、インスタレーションなどをとおして紹介する。
SIDE CORE展|コンクリート・プラネット @ ワタリウム美術館
公共空間や路上を舞台としたアートプロジェクトを展開するSIDE COREの個展。視点、行動、ストーリーテリングをキーワードに3つのテーマに分類した作品群を展示し、美術館内部だけではなく屋外の周辺環境にも作品を展開する。
石内都 STEP THROUGH TIME @ 大川美術館
桐生出身で2018年より同地に拠点を構える日本を代表する写真家、石内都の個展。数々の代表作、国内未発表作、そして、桐生の街をとらえた新作《From Kiryu》まで、石内の活動を総覧的に見渡せる貴重な機会となる。