マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good @ 東京国立近代美術館

マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good
2017年3月3日(金)-5月7日(日)
東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp/
開館時間:10:00-17:00(金、土は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、3/20、27、4/3、5/1開館)、3/21

展覧会担当:北村仁美(東京国立近代美術館工芸館主任研究員)

東京国立近代美術館では、バウハウス出身の重要人物のひとりで建築家としても国際的に広く知られるマルセル・ブロイヤーのデザインの核心が凝縮された家具デザインに焦点を合わせた展覧会『マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good』を開催する。

マルセル・ブロイヤーは1902年ハンガリー・ペーチ生まれ。産業と芸術を統合すデザインの原理を提唱していたバウハウスで1920年から24年まで学ぶ。パリ滞在を経て、25年から28年まで自身も学んだ同校の家具工房で主任を務めた。以降、最初の建築「ハルニッシュマッハー邸」(1932)をはじめ、家具デザインや建築プロジェクトに携わる。ドイツ国内のナチスの台頭により、ロンドンを経て、37年にアメリカ合衆国へと移住。ハーバード大学で教鞭を執りながら、ヴァルター・グロピウスと共同でさまざまな住宅建築を手がける。46年にニューヨークに個人事務所を移設し、ホイットニー美術館(現・メトロポリタン美術館分館)やパリのユネスコ本部の設計を手がける。81年にニューヨークで死去。

本展では、ドイツのバウハウス・デッサウ財団やスイスのヴィトラ・デザイン・ミュージアムをはじめ、国内外のコレクションによる家具約40点を4つの異なる時代区分で紹介する。1923年のバウハウスの展覧会で発表した実験住宅の「婦人の部屋」に置かれたドレッサー(2004年修復後初公開)をはじめとする木製の家具、ヴァシリー・カンディンスキーに由来する「ワシリー・チェア」として知られる「クラブチェアB3」は、国内の美術館が所蔵する4つの異なるバージョンなどスティールパイプを使った家具など、バウハウス時代の作品に加え、アメリカ合衆国に移住する前のロンドンのアイソコン社で手がけた作品、家具から建築へと活動の中心を移行していったアメリカ合衆国の作品などを出品。そのほか、ブロイヤーが関わった展覧会やデザインした家具を掲載するカタログなどの関連資料の展示も行なう。


「クラブチェア B3」1927-28年 東京国立近代美術館蔵


「ネストテーブル B9-9c」1929年 東京国立近代美術館蔵

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「サイドチェア 301」1932-34年 ミサワホーム株式会社蔵


「アイソコン・サイドチェア BC3」1936年 東京国立近代美術館蔵

茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術
2017年3月14日(火)-5月21日(日)
東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー

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