反重力 浮遊|時空旅行|パラレル・ワールド @ 豊田市美術館


松澤宥「80年問題̶傾く宇宙」2002年 豊田市美術館蔵

反重力 浮遊|時空旅行|パラレル・ワールド
2013年9月14日(土)-12月24日(火)
豊田市美術館
http://www.museum.toyota.aichi.jp/
開館時間:10:00-17:30(10/12-14は20時まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(ただし、9/16,23,10/14,11/4,12/23は開館)

豊田市美術館では、身体から解放されるような軽やかな空間性を感得し、世界を巨視的な視点で眺めて地上の価値観から離れ、宇宙的な視野の獲得を目指した企画展『反重力 浮遊|時空旅行|パラレル・ワールド』を開催している。なお、本展はあいちトリエンナーレ2013との特別連携事業であり、「揺れる大地」というテーマに対し、「反重力」というコンセプトを掲げることで、人間が大地から離れること、また、人間の生活を支える基盤が壊れることについて問いかける。

創世時の宇宙にインフレーションを起こし、今日の宇宙を加速膨張させているともいわれる仮説の力、「反重力」。その力はSF作品においても宇宙飛行やテレポーテーション、空中都市の原理として、物質・物体に関わる重力を無効にし、調節する架空の技術として登場する。こうした空中都市や宇宙飛行ヘの夢は、はるか昔から、人間のユートピアに対する憧憬を誘ってきた。

本展は、没故作家である松澤宥や毛利武士郎から80年代生まれの平川紀道まで、幅広い世代に属する16組のアーティストによる38点の作品で構成される。上述したアーティスト以外にも、これまでに日本国内の美術館や越後妻有アートトリエンナーレなどに出品しているレアンドロ・エルリッヒ、カーステン・ヘラー、ジルヴィナス・ケンピナス、エルネスト・ネトが出品。そのほか、河原温、クワクボリョウタ、内藤礼、中原浩大+井上明彦、中谷芙二子、奥村雄樹、佐藤克久、さらに、建築家の中村竜治や音楽家のやくしまるえつこといった表現形式の異なるアーティストの作品で構成される。

カタログは11月上旬に青弓舎から刊行する予定。執筆者は吉岡洋(美学芸術学/情報文化論)と本展企画担当の能勢陽子。


ジルヴィナス・ケンピナス「ビヨンド・ザ・ファンズ」2013年

関連イベント
レクチャー「重力とは何か」
大栗博司(物理学者[素粒子論]・カリフォルニア工科大学カブリ冠教授、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員)
2013年9月22日(日)14:00-15:30
※要整理券、当日の企画展観覧券(整理券は正午より配布)

鼎談「建築に反重力は可能か」
青木淳(建築家)x 五十嵐太郎(建築史家/あいちトリエンナーレ2013芸術監督)x 中村竜治(建築家/出品作家)
2013年10月20日(日)14:00-16:00
※要整理券、当日の企画展観覧券(整理券は正午より配布)

トーク「地上の生の光景」
内藤礼(出品作家)× 椹木野衣(美術評論家)× 能勢陽子(当館学芸員)
2013年12月1日(日)14:00-16:00
※要整理券、当日の企画展観覧券(整理券は正午より配布)

担当学芸員によるスライドレクチャー
2013年9月23日(月、祝)、12月15日(日)いずれも15:00-16:00

映画上映会
「2001年宇宙の旅」(スタンリー・キューブリック監督、1968年、141分)
2013年9月28日(土)14:00-17:00
「惑星ソラリス」(アンドレイ・タルコフスキー監督、1972年、165分)
2013年11月30日(土)14:00-17:00
会場:同美術館1階講堂
定員:172名 ※担当学芸員によるミニレクチャー付き

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