アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960 -1990年代 @ 東京国立近代美術館


ワサン・シッティケート「私の頭の上のブーツ」1993年 作家蔵 撮影:マニット・スリワニチプーン

 

アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960 -1990年代
2018年10月10日(水)- 12月24日(月・休)
東京国立近代美術館
http://www.momat.go.jp
開館時間:10:00-17:00(金、土は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(12/24は開館)

 

東京国立近代美術館では、アジア各地の現代アートの黎明期である1960年代から1990年代に焦点をあてた企画展『アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960 -1990年代』を開催する。

本展では、東アジア・東南アジア・南アジアという広範囲を対象に、1960年代から1990年代に発生した近代美術から現代美術への転換期に焦点をあてる。日本、韓国、台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、インドなど、10を超える国と地域の90組以上の作家による約140点の作品が一堂に集結し、絵画、彫刻、版画、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなど、多様なアヴァンギャルド・アートを紹介する。

この時期のアジアは、植民地支配からの独立と急速な近代化、東西冷戦によるイデオロギーの対立やベトナム戦争の勃発、民族間の対立や民主化運動の高揚など、社会を揺るがす大きな出来事が続いた。今回は、その時代を生きたアーティストたちが、自らの生きるローカルな現実にとって「美術」とは何かを問いかけ、既存のジャンルにとどまらない表現方法を開拓した、挑戦的かつ実験的な作品群を展示する。時系列や国・地域別ではなく、テーマごとに分類した3章から構成され、第1章は「美術」の表現方法が多様なメディアに拡張していく局面を、第2章では新しい芸術動向が展開した「都市」という舞台を、第3章では社会の変革につながる「集団」を形成するアートの力を考察する。

 


ジム・スパンカット「ケン・デデス」1975/1996年 ナショナル・ギャラリー・シンガポール蔵


FX ハルソノ「くつろいだ鎖」1975/1995年 ナショナル・ギャラリー・シンガポール蔵

 

本企画は日本、韓国、シンガポールの国立美術館3館と国際交流基金アジアセンターによる5年に及ぶ共同プロジェクトの集大成として日本で開幕し、その後2019年にかけて、韓国とシンガポールへ巡回する。時代や場所の異なるアートを比較することで、思いがけない響き合いが生まれることを目的に、アジアの多様な歴史とアートの変化をつなぐ視点が多く盛り込まれた内容となる。

 

出品作家・グループ(一部)
日本:ゼロ次元、中村宏
韓国:キム・グリム、ホン・ソンダム
台湾:張照堂、陳界仁
中国:王晋、宋冬
香港:エレン・パウ、フロッグ・キング
インドネシア:F X ハルソノ、ジム・スパンカット
シンガポール:タン・ダウ、ラジェンドラ・グール
タイ:モンティエン・ブンマー、アーティスト・フロント、ワサン・シッティケート
フィリピン:ホセ・テンス・ルイス、パブロ・バエンス・サントス
マレーシア:レッザ・ピヤダサ、ウォン・ホイ・チョン
インド:ナリニ・マラニ、グラムモハメド・シェイク

 


張照堂「板橋」1962 年 作家蔵


ナリニ・マラニ「ユートピア」1969/1976年 作家蔵 Courtesy of the Artist and Vadehra Art Gallery


パブロ・バエンス・サントス「マニフェスト」1985-87年 ナショナル・ギャラリー・シンガポール蔵

 

 


同時開催
所蔵作品展「MOMAT コレクション」
2018年10月6日(土)-2019年1月20日(日)
東京国立近代美術館4-2F
観覧料:一般500円ほか

「遠くへ行きたい コレクションを中心とした小企画」
2018年10月6日(土)-2019年1月20日(日)
東京国立近代美術館2F ギャラリー4
観覧料:一般500円ほか

 

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