「新国立競技場」東京 2012- © Zaha Hadid Architects
ザハ・ハディド
2014年10月18日(土)-12月23日(火、祝)
東京オペラシティ アートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/
開廊時間:11:00-19:00(金、土曜は20:00まで)入場は閉館30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌火曜が休館)※12/22は開館
特設サイト:http://www.operacity.jp/ag/exh169/
東京オペラシティ アートギャラリーでは、「アンビルトの女王」と呼ばれた時代を経て、大規模なコンペで次々と勝利を重ねる現代の建築界を牽引する建築家のひとり、ザハ・ハディドの日本初の大規模個展を開催する。
ザハ・ハディドは1950年バグダッド生まれ。ベイルート・アメリカン大学で数学を学ぶ。72年にサダム・フセイン政権下のイラクからロンドンへ渡英し、英国建築協会付属建築学校(AAスクール)で建築を学ぶ。同校で教鞭を執っていたレム・コールハースの設計会社OMAを経て、80年に独立して自身の事務所を設立する。83年に香港ヴィクトリア・ピーク山上のレジャー・クラブ建設に際して行なわれた国際コンペティションを勝利して、国際的な注目を集めたが、同プロジェクトは事業者の倒産により中止となる。
その後10年以上にわたって実作に恵まれずに「アンビルトの女王」と呼ばれるが、93年にドイツのヴァイル・アム・ラインの「ヴィトラ社消防所」で施工の機会を得ると、2000年代後半よりローマの「国立21世紀美術館(MAXXI)」、「ロンドン・アクアティクス・センター」、バクー(アゼルバイジャン)の「ヘイダル・アリエフ・センター」などのプロジェクトを次々と実現していく。その間にプリツカー賞(2004)、高松宮殿下記念世界文化賞(2009)などを受賞している。
本展では、アンビルトの時代に膨大なリサーチにもとづいて描かれたドローイングや模型、札幌のレストラン「ムーンスーン」内装を含む日本国内でのプロジェクトといった初期の仕事、「ヴィトラ社消防所」をはじめとした代表作の模型や映像、高層建築のスタディ模型、プロダクトから都市計画までスケールを自在に行き来するシームレスな思考を総合的に紹介する。そして、現在もなお議論の続く「新国立競技場」国際デザイン・コンクールに関して、採択された応募案から最新の計画までを展示。さまざまな問題が複雑に絡み合う中で、同プロジェクトに対するザハによるプレゼンテーションを直接目にする貴重な機会となる。
「ザ・ピーク」香港 1982-1983 実現せず © Zaha Hadid Architects