MAMプロジェクト021:メルヴィン・モティ @ 森美術館


メルヴィン・モティ「ハーシェルの天の川」2014年 Courtesy: Meyer Riegger, Berlin and Karlsruhe.

MAMプロジェクト021:メルヴィン・モティ
2014年5月31日(土)-8月31日(日)
森美術館
http://www.mori.art.museum/
開館時間:10:00-22:00(火曜は17:00まで)入場は閉館30分前まで
会期中無休

森美術館では、開館当初から世界各国の才能豊かなアーティストを紹介してきたMAMプロジェクトにて、神経学、科学、歴史と視覚文化との関係をリサーチし作品制作を行なうメルヴィン・モティの個展を開催する。企画は同館キュレーターの近藤健一。

メルヴィン・モティは1977年ロッテルダム生まれ。綿密なリサーチを重ね、忘れられたり、隠されたり、はっきりとしない事象の可視化をコンセプトに、映像や彫刻、インスタレーション、さらに、書籍などのさまざまな形式で展開する。昨年の第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ企画展(2013)では、月面を背景に工芸品を移動、回転することで、1970年代のSF映画のような幻想的な世界を映し出す「アイゲングラウ(宇宙における内なる自己)」(2011)と、UVライトによって発光する、鉱石のかくれた成分に焦点を当てた「アイゲンリヒト(宇宙における内なる自己)」(2012)の映像二部作を発表した。そのほか、これまでに、クンストハレ・リスボン(2012)、ルクセンブルク・ジャン大公現代美術館[MUDAM](2011)、マサチューセッツ工科大学リスト・ヴィジュアル・アーツ・センター(2010-11)など、欧米の美術機関での発表のほか、第5回ベルリン・ビエンナーレ(2008)などに参加している。なお、モティは今夏開幕するヨコハマトリエンナーレ2014への参加が決定している。


Above: メルヴィン・モティ「アイゲンリヒト(宇宙における内なる自己)」2012年. Below: メルヴィン・モティ「アイゲングラウ(宇宙における内なる自己)」2011年.

日本初個展となる本展では、江戸小紋のパターンから着想を得、抽象的かつ規則的な江戸小紋の模様とランダムな点で構成される星図を重ね合わせた絹染めの新作「クラスター錯覚」シリーズ(2014)を発表する。観客は細密でランダムな模様から視覚的錯覚を伴いながらも、想像力を掻き立てられることで、そこになんらかの具象的なイメージを見出すことになる。同作品はそのようなランダムなものからなんらかの摂理を導き出そうとする人間の習性を提示すると同時に、私たちが見ているものは、自身の思考の反映であることを示唆している。

関連イベント
アーティストトーク
メルヴィン・モティ
2014年5月31日(土)14:00-15:30
会場:森美術館展示室内
定員:80名(要予約)、無料(要展覧会チケット)
申込はコチラ

キュレータートーク
近藤健一(森美術館キュレーター)
2014年7月7日(月)19:00-20:30
会場:森美術館展示室内
定員:80名(要予約)、無料(要展覧会チケット)
申込はコチラ (申込開始日は後日森美術館ウェブサイトにて掲載)

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