平野薫「untitled-red NIKE-」2009年、高橋コレクション Photo: Felix
Weinold, tim|State Textile and Industry Museum Augsburg
交わるいと 「あいだ」をひらく術として
2017年12月22日(金)-2018年3月4日(日)
広島市現代美術館
https://www.hiroshima-moca.jp/
開館時間:10:00-17:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、1/8と2/12は開館)、年末年始(12/27-1/1)1/9、2/13
展覧会特設サイト:https://hiroshima-moca.jp/majiwaruito/
企画:竹口浩司(広島市現代美術館学芸担当課長)
広島市現代美術館では、伝統工芸、現代工芸、現代美術、デザインなど、多彩なジャンルに属しながらも同じように糸や布、繊維を素材にして作品を手がける15名と1グループの営みを紹介する展覧会『交わるいと 「あいだ」をひらく術として』を開催する。
「自己とは、自己と他者とのあいだ——現在の事物的世界とのあいだだけでなく、当面の他者とのあいだ、所属集団とのあいだ、過去や未来の世界とのあいだなども含む——の、そしてなによりも自己と自己とのあいだの関係そのもののことである」(木村敏『関係としての自己』より)
本展を担当した竹口浩司は、人生を糸や布とのアナロジーで語るのではなく、精神病理学の第一人者であり臨床哲学の先駆者でもある木村敏の言葉を導きの糸としながら、生のあり方そのものを深く見つめるために糸や布と向き合うことを企画の動機にあげる。展覧会タイトルの「いと」とは、作品の素材としての「糸」を意味すると同時に、作り手たちの「意図」を意味し、それらの「いと」が展示空間を成立させる。
上原美智子「たてわく しろ(14d)」2001年
呉夏枝、個展「-仮想の島- grandmother island 第1章」展示風景(2017/MATSUO MEGUMI + VOICE GALLERY pfs/w)
出品作家は、上原美智子、上前智祐、呉夏枝、加賀城健、北村武資、熊井恭子、鈴田滋人、須藤玲子、関島寿子、髙木秋子、ヌイ・プロジェクト、平野薫、福本繁樹、福本潮子、堀内紀子、宮田彩加。
会期中には、平野や関島を講師に招いたワークショップや、ヌイ・プロジェクトを発信する知的障害者施設しょうぶ学園の日常を描いたドキュメンタリー映画「幸福は日々の中に。」の上映会などを開催する。そのほか、オープンリサーチ・プロジェクトと題して、小森はるか+瀬尾夏美「波のした、土のうえ」巡回展を行なうほか、広島市内にある横川創苑、cite’、オリエンタルデザインギャラリー、84|はちよんの4つのギャラリーが企画展示を開催。糸や布の魅力をひろく知り、「あいだ」についてふかく考えるためのプロジェクトを展開する。
宮田彩加「MRI SM20110908」2016年、撮影:麥生田兵吾
関島寿子「容と線 VI」2008年、撮影:桜井ただひさ
関連イベント
出品作家によるリレー・トーク
2017年12月22日(金)10:30-
※申込不要、要展覧会チケット
ワークショップ1「ほどいて、ひらいて」
講師:平野薫(本展出品作家)
2018年1月20日(土)13:00-17:00
定員:20名
対象:小学3年生以上(ただし小学生は保護者同伴)
※要事前申込、応募多数の場合は抽選、締切:1/9(火)必着
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/majiwaruito/#majiwaruWS1
ワークショップ2「ほどいて、あみなおす」
講師:関島寿子(本展出品作家)
2018年1月27日(土)、28日(日)各日13:00-17:00
定員:20名
対象:16歳以上で、2日間とも参加可能な方
※要事前申込、応募多数の場合は抽選、締切:1/9(火)必着
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/majiwaruito/#majiwaruWS2
野間口圭介(nui project)シャツ、2004-06年 ©️2009 SHOBU STYLE
映画「幸福は日々の中に。」上映会+アフタートーク
トークゲスト:福森伸(しょうぶ学園施設長)
聞き役:津口在五(鞆の津ミュージアム学芸員)
2018年2月12日(月、振休)14:00-16:00
会場:広島市現代美術館 地下1階ミュージアムスタジオ
定員:120名
※要展覧会チケット(半券可)、当日10:00より受付にて整理券配布
※そのほかの関連企画は公式ウェブサイトを参照
小森はるか+瀬尾夏美「波のした、土のうえー置き忘れた声を聞きに行く」2014年
オープンリサーチ・プロジェクト
小森はるか+瀬尾夏美「波のした、土のうえ」巡回展
2017年12月12日(火)-2018年2月4日(日)
会場:広島市現代美術館 地下1階ミュージアムスタジオ
観覧無料
関連イベント
てつがくカフェ『二重のまち』から考える
ファシリテーター:西村高宏(福井大学医学部准教授)
近田真美子(福井医療大学看護学科准教授)
2018年1月14日(日)13:00-16:30
会場:広島市現代美術館 地下1階ミュージアムスタジオ
4つのギャラリーによる企画展示
是恒さくら『story whaling』
2017年12月22日(金)-2018年1月11日(木)
横川創苑(広島市西区横川町3-11-12)
http://souensouso.com/
『COSMIC WONDER:竜宮衣 原始ノ布から』
2017年12月22日(金)-2018年1月7日(日)
tentenhouse『fil —— 森から』
2018年2月15日(木)-2月26日(月)
cite’(広島市中区幟町9-1-1F)
http://www.cite.jp/
『Our Inspirations for SPOLOGUM スポロガム展』
2018年1月18日(木)-1月31日(水)
オリエンタルデザインギャラリー(広島市中区田中町6-10-1F)
http://www.oriental-hiroshima.com/gallery/
『pot and tea: waltz of the flowers』
2018年2月15日(木)-2月17日(土)
『pot and tea: 2018 haru natsu 展示会』
2018年2月22日(木)-2月27日(火)
84|はちよん(広島市中区幟町7-10)
http://84-hachiyon.com/
そのほか、ムッシムパネン(広島市中区銀山町1-16)では、”pursuit of happiness”をテーマに『交わるいと』展オリジナルケーキを発売。
同時期開催
マット・ロウ「バッド・オーメン」2011年、カラー、サウンド、3’58”
ビデオアートプログラムA 第58回:マット・ロウ
2017年10月24日(火)-2018年1月14日(日)
赤穴宏「ひろがる街」1959年
コレクション展 2017-Ⅲ
コレクション・ハイライト+特集「町の名前をひとつ」
2017年10月28日(土)-2018年2月4日(日)
コレクション展 2018-Ⅰ
2018年2月24日(土)-