崇高さに関する抽象的な覚書 @ 広島市現代美術館


 

崇高さに関する抽象的な覚書
2024年3月30日(土)-6月9日(日)
広島市現代美術館 展示室B-2、B-3
https://www.hiroshima-moca.jp/
開館時間:10:00–17:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(4/29、5/6は開館)4/30、5/7
展覧会担当:角奈緒子(広島市現代美術館学芸員)
展覧会URL:https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/reflection_on_the_sublime

 

広島市現代美術館では、アーティストの田口和奈が着想、松原壮志朗が構成を担当する展覧会「崇高さに関する抽象的な覚書」を開催する。

本展を着想した田口和奈(1979年東京都生まれ)は、自ら制作した絵画や彫刻を多重露光で撮影した写真の印画紙の上に油彩のドローイングを描き、再び撮影するといった重層的な手続きを経て制作する写真作品で知られる。近年の主な個展に「A Quiet Sun」(銀座エルメス フォーラム、東京、2022)、「Black Paintings」(Radio Athènes、アテネ、2023)。2024年6月にはドント・ダーネンス美術館(ベルギー)でグループ展「Stories from the Ground」、2025年4月にはルートヴィヒ財団近代美術館(ウィーン)で個展が予定されている。

展覧会構成を担当する松原壮志朗(1980年北海道生まれ)。近年の主な個展に「Caresses」(ローマ現代美術館、2021)、「Study for a Labyrinth」(Bel Ami、ロサンゼルス、2022)、「Lonesome Diamond」(Martina Simeti、2022)など。また直近のプロジェクトとして、ハウス・アム・ヴァルトゼー(ベルリン)で開かれた「Bruno Pélassy and the Order of the Starfish」や、FRACロレーヌ(メッス)で開かれた「Presque Pertout」の会場構成や展覧会デザインも手がけている。

 


ジョアン・カイガー《デカルト》1968年(部分)©️Estate of Joanne Kyger Courtesy of University of California, Berkeley Art Museum and Pacific Film Archive

 

本展の着想源となるジョアン・カイガー(1934-2017/カリフォルニア州ヴァレーホ生まれ)は、アメリカ現代詩におけるさまざまな派閥と広く交流をもちながらも、独自のスタイルを確立した詩人。瞑想や仏教、とりわけ禅宗からの影響を受けたカイガーは、デカルトの「方法論」を題材にした詩《Descartes and the Splendor of. A Real Drama of Everyday Life. In Six Parts.》を制作(1970年に出版された詩集『Places to Go』に収録)、1968年にその詩を元に《デカルト》と題したヴィデオ作品を制作した。

本展は、カイガーの作品や田口自身の作品をはじめ、広島市現代美術館を含む日本国内の美術館のコレクション、ナンシー・ルポ(1983年アリゾナ州フラッグフタッフ生まれ)の新作インスタレーション、パトリシア・L・ボイド(1980年ロンドン生まれ)のフォトグラム、岸田劉生(1891-1929/東京生まれ)の絵画、ミュージシャンでライターでもあるエミリア・ワン(1994年カナダ生まれ)の詩など、さまざまな作品によって構成される。

 


岸田劉生《二人麗子図(童女飾髪図)》1922年 泉屋博古館東京蔵


ナンシー・ルポ《Dying Play》2022年 Exhibition view, Kristina Kite, Los Angeles  Photo: Paul Salveson Copyright and courtesy of the artist and Kristina Kite, Los Angeles[参考画像]

 

関連プログラム
学芸員によるギャラリートーク
2024年4月27日(土)15:00–16:00
担当学芸員:角奈緒子(広島市現代美術館学芸員)
会場:広島市現代美術館 展示室B-2、B-3
参加費:無料(要展覧会チケット、申込不要)

学芸員によるギャラリートーク
2024年5月25日(土)15:00–16:00
担当学芸員:角奈緒子(広島市現代美術館学芸員)
会場:広島市現代美術館 展示室B-2、B-3
参加費:無料(要展覧会チケット、申込不要)

特別展 アートナビ・ツアー
2024年3月30日(土)-6月9日(日)の毎週土、日、祝開催 ※ギャラリートーク開催時は除く
11:45–12:15、14:45-15:15
会場:広島市現代美術館 展示室B-2、B-3
参加費:無料(要展覧会チケット、申込不要)
※アートナビゲーターによる展示解説

 


同時期開催

オープン・プログラム「Hiroshima MoCA FIVE 23/24」
2024年3月30日(土)-6月9日(日)
広島市現代美術館 展示室B-1、回廊
展覧会URL:https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/hiroshima-moca-five-23_24
出品作家:浦上真奈、津川奈菜、西川 茂、平井亨季、保泉エリ

コレクション展 2023-Ⅱ コレクション・ハイライト+ コレクション・リレーションズ[ゲストアーティスト:小森はるか+瀬尾夏美]
2023年11月25日(土)-2024年4月7日(日)
広島市現代美術館 A展示室
展覧会URL:https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/collection2023-2

オープン・プログラム 小森はるか+瀬尾夏美《波のした、土のうえ》上映
2024年3月9日(土)-4月7日(日)
10:30–11:38|12:00–13:08|13:30–14:38|15:00–16:08
広島市現代美術館 地下1階ミュージアムスタジオ
https://www.hiroshima-moca.jp/exhibition/screening_202403

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