田中功起、蔵屋美香による日本館がヴェネツィア・ビエンナーレ特別表彰を受賞。

CNAC LABでインスタレーション作品を展示中の作家:田中功喜と
蔵屋美香(キュレーション)による日本館が、
第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展の特別表彰を受賞。



Koki Tanaka, abstract speaking – sharing uncertainty and collective acts, Photo by Keizo Kioku

 2013年6月1日から一般公開がスタートした第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にて、田中功起と蔵屋美香(キュレーター)による「抽象的に話すこと - 不確かなものの共有とコレクティブ・アクト」をテーマとした日本館が、特別表彰(Special Mention)を受賞しました。

 田中功起は、受賞時に以下のコメントを発表しています。「この賞は、日本館のプロジェクトに関わったすべての人たちのものです。ぼくらがこの展示を通して目指したことは、人びとの協働が生み出す可能性へのささやかな提案です。それがたとえはかない理想だとしても、ぼくらは少しだけ楽観的な態度でもって、この社会に、この世界に働きかけていくべきだと思います」

第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館オフィシャルHP
http://2013.veneziabiennale-japanpavilion.jp/index.html

 現在CNAC LABで公開中のインスタレーション作品「Beholding Performer, Performing Beholder」(2012)は、田中功起が昨年参加したロサンゼルス在住のアーティストを集めたローカルなビエンナーレである 『Made in L.A.』 への新作として制作されたもので、日本未公開の作品です。ふたつの映像を相対するように配置し、ひとりのマリンバ奏者が即興演奏をしている映像の反対側に、もうひとりがその演奏をオーディエンスとして観ている映像がスクリーンに映し出されます。さらに、この映像インスタレーションを体験する観客は、会場に設置された複数のミラーに反射する映像、自分自身、また他の観客のイメージ等が混在する場を体験することになります。

 今回ヴェネツィア・ビエンナーレで発表された展示のテーマのなかにある「不確かなものの共有」にも繋がる、田中功喜の重要なインスタレーション作品となっておりますので、この機会にぜひ、ご覧下さい。



Koki Tanaka, Beholding Performer, Performing Beholder, 2012, Created with Hammer Museum, Los Angeles in the occasion of the show “MADE IN L.A.” 2012, Photo by Brian Forrest

田中功起
「Beholding Performer, Performing Beholder」

year: 2012
material: Video installation, Two channel HD videos, Three drawings( 24″ x 18″ each), 10 round acrylic mirrors, 20 chairs
time: 13min 18sec
size: Dimension variable

会期:2013年7月31日まで
Open Hours 11:00~19:00

CNAC LAB
http://www.cnac.jp/exhibition/recent/index.php

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