この夏に東京で開催された川内の個展をめぐり、筆者はプラトンの中期対話篇のひとつを引きつつ、自身にとっての「批評という実践」のありかたも見つめながら論考する。

この夏に東京で開催された川内の個展をめぐり、筆者はプラトンの中期対話篇のひとつを引きつつ、自身にとっての「批評という実践」のありかたも見つめながら論考する。
映像メディア学研究者の馬定延との往復書簡。馬からの二通目の手紙は、田中の近年の活動や、美術における映像表現の実践・体験・歴史について語りかける。
往復書簡シリーズ、第18回のゲストは映像メディア学研究者の馬定延。今回は彼女が「質問する」手紙から始まったため、田中からの最初の手紙は、これに応答するかたちで綴られる。
都内2か所での個展などを機に、長年にわたる河口龍夫の実践について、彼の作品名としてもしばしば登場してきた「関係」をキーワードに論考する。
今回の往復書簡ゲストは、映像メディア学研究者の馬定延。約1年前に彼女が書簡形式で田中を取材したことが契機になったことから、今回はゲストの馬が田中に「質問する」手紙から始まる。
昨年に続き、3月11日に福島県富岡町のMOCAFを訪ねた筆者。同館の可能性に期待しつつ、進行形の戦争、疫病、原発問題をめぐる危機感、および奇妙な既視感について思考する。
時代を遡り、過去のある国際展で覚えた違和感をきっかけに昨年再開した「ナノソート」。ニコラ・ブリオーが「関係性の美学」の下に提示した視点を再考するために、基本的な態度をなんども確認しながら歩を進める。
21世紀のパンデミックを経験したこの世界を、20世紀の新即物主義やハイデッガーを参照しつつとらえ直し、近年の映画や美術展を手がかりに論考する。
YCAMとの約2年間にわたるコラボレーションを通じて制作されたホー・ツーニェンの新作《ヴォイス・オブ・ヴォイド – 虚無の声》。馬定延は、同作の「声」を手がかりに、京都学派、そして、ひとつの枠組みに囚われない「歴史の主体」に関心を寄せるホーの視座を探る。
現代美術を考えるのではなく、現代美術で考える実戦としての「極小の思考」。当時滞在していたポルトガルを拠点にヨーロッパを歩いた2017年の連載につづく「ナノソート2021」は、時代を遡り、過去のある国際展で覚えた違和感をきっかけにはじまる。