梅田哲也 うたの起源 @ 福岡市美術館


 

梅田哲也 うたの起源
2019年11月2日(土)- 2020年1月13日(月)
福岡市美術館 コレクション展示室 近現代美術室Bほか
https://www.fukuoka-art-museum.jp/
開館時間:9:30-17:30 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、11/4、1/13は開館)、11/5、11/26、年末年始(12/28-1/4)
企画担当:正路佐知子(福岡市美術館学芸員)
特設サイト:https://umeda.exhb.jp/

 

福岡市美術館では、展示空間や周囲の環境に介入し、そこにある設備や素材を用い、人の知覚に訴える状況をつくりだすインスタレーションやライブパフォーマンスで知られる梅田哲也の個展を開催する。同館のリニューアル工事に伴う休館直前にひらかれた企画展『歴史する!Doing history!』で、美術館に流れる複数の時間を体感させるインスタレーションを発表した梅田が、開館当時の建築意匠を残しつつ改修された新旧の要素が混在する美術館空間のなかで、新作インスタレーションを展開する。

梅田哲也(1980年熊本県生まれ)は、2000年代前半より音楽、美術、舞台芸術の分野を横断しながら、建築構造や物理現象だけでなく、観客の行動をも検討した空間を創出してきた。また、空間の創出のみならず、ほかのアーティストや音楽家、パフォーマーとの協働、一般の人々を巻き込んだプロジェクトも積極的に手がけている。既存の展示空間に限らず、さまざまな空間で表現の可能性を探求する梅田は、2015年から道頓堀をはじめとする大阪市内の水路から大阪湾を舞台としたパフォーマンス・クルーズや各種ツアーをhyslomとともに展開している。近年の主な展覧会に札幌国際芸術祭2017、東海岸大地藝術節(台東、2018)、リボーンアート・フェスティバル2019、主な個展に『See, Look at Observed what Watching is』(ICAポートランド、2016)がある。そのほか、光州の国立アジア文化殿堂、ブリュッセルのKunstenfestivaldesarts 2017、TPAM2018などでパフォーマンス作品も発表している。また、梅田は博多区須崎町のアートスペーステトラでの2006年の個展以来、九州でもパフォーマンスをたびたび行なっており、上述のとおり、2016年には福岡市美術館の『歴史する!Doing history!』にも参加している。

本展では新作インスタレーションを発表するほか、会期中にゲストパフォーマーを迎えたツアー形式のパフォーマンスなども実施する。美術館での初個展となる本展開催を機に、これまでの梅田の活動をまとめたカタログを刊行予定。詳細は美術館公式ウェブサイトおよび特設サイトで近日公開する。なお、本展では展覧会ポスター・チラシを作成せずに、神戸アートビレッジセンターの協力の下、梅田が制作したシルクスクリーン版画を使用している。

 

関連イベント
梅田哲也 うたの起源 クロージングトーク
出演:梅田哲也、飴屋法水、志賀理江子、細馬宏通
2020年1月12日(日)18:30-
会場:Calamari Inc.(福岡市博多区奈良屋町 11-15)
定員:30名(完全予約制)
参加費:2,000円
※2019年12月29日12:00より特設サイト(https://uct20.calamariinc.com/)にて予約開始。

 


梅田哲也『INTERNSHIP』アジア文化殿堂、光州、韓国、2016年、Photo by Rody Shimazaki


梅田哲也『Composite Variations』Kunstenfestivaldesarts、ブリュッセル、ベルギー、2017年、Photo by Bea Borgers


梅田哲也+雨宮庸介『Water Running Upwards』WiesbadenBiennale 2018、ヴィースバーデン、ドイツ、2018年


梅田哲也、インスタレーションビュー「ミュージアムとの創造的対話#02」鳥取県立博物館、2018年、Photo by Ryoko Tanaka

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