須藤玲子:NUNOの布づくり

須藤玲子:NUNOの布づくり
Sudo Reiko: Making NUNO Textiles

テキスタイルデザイナー須藤玲子の
国際巡回展、日本初公開

 

会期:2023年10月8日(日)-12月10日(日)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(10月9日は開館)、10月10日(火)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
企画:高橋瑞木(CHAT館長兼チーフキュレーター)
会場構成:たしろまさふみ
アーティスティックディレクション:齋藤精一(パノラマティクス主宰)
協力:CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile) Hong Kong、Japan House London

同時開催の常設展
「猪熊弦一郎 生活に美を」

開催概要

テキスタイルデザイナーの須藤玲子(茨城県出身、1953 –)と、須藤が率いる「NUNO」の活動を紹介します。
思いがけない素材を使用したり、伝統的な職人技と最新の工業技術を組み合わせたり、いち早くサスティナビリティに取り組むなど、従来の概念にとらわれないアイデアあふれる須藤とNUNOのデザインは、身近な「布」に新たな視点を次々に提示し、現代のテキスタイルデザインをリードし続けています。
本展は、2019 年に香港のミュージアム、CHAT(Centrefor Heritage, Arts and Textile)で企画、開催されたもので、コロナ禍のヨーロッパを巡回後、待望の日本開催となります。日本各地の職人、工場との協働作業や、素材の可能性を広げる取り組みに注目し、普段は見ることのできないテキスタイルの制作過程を、音と映像を交えたインスタレーションで展観します。
創作の現場に触れることで、生活必需品としてのテキスタイルをあらためて見返し、観る人の暮らしに新たな美を加える機会となれば幸いです。

 

須藤玲子 《きびそ縞と筋》 2008年 撮影:林雅之

 

■見どころ

須藤玲子 《ジェリーフィッシュ》 1993年 撮影:林雅之

国際巡回展、日本初公開
須藤の活動は国際的に高く評価され、海外の美術館や博物館でたびたび取り上げられてきました。2019年に香港のミュージアム、CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile)が企画、開催し、好評を博した本展は、2021年にJapan House London(イングランド)、Dovecot Studios(スコットランド)、2022年にTextilmuseum St.Gallen(スイス)を巡回し、このたび当館での日本初公開となります。須藤の活動を包括的に紹介する初めての大規模個展です。

須藤玲子 《ジェリーフィッシュ》刺繍による試作 撮影:林雅之

まさかの種明かし、メイキング大公開
完成したテキスタイルではなく、テキスタイルが「出来るまで」をメインとして見せる、画期的な展覧会です。
アイデアのソースや、アイデア実現までの試行錯誤、実際にテキスタイルが作られる工場の様子まで、通常、作家や企業が秘密にする制作の過程を、惜しげもなく、まるごと公開します。音と映像を交えた作業工程の再現は、それ自体が美しいインスタレーション作品となっており、当館の空間に合わせて展示されます。

猪熊弦一郎とのコラボ企画
猪熊弦一郎作品とコラボレーションした須藤の新作インスタレーションを、当館限定で出品します。
美術館の顔とも言えるファサードと、自然光が降り注ぐエントランスの吹き抜け、天井高14メートルを超えるこの二つの大空間に、須藤の大作がいとも「軽やか」に姿を現します。

※須藤と猪熊のコラボ商品も計画中。ミュージアムショップで販売予定です。

■展示構成

テキスタイルが生み出す空間

NUNOの布を数百枚縫い合わせた幅14メートルのパッチワーク幕と、ジャカード 織 機 用 の 紋 紙(パ ンチカード)を大量につないだ幅11メートルのカーテンを展示、大きくゆるやかに分節された空間をご体感ください。

紋紙(パンチカード)撮影:林雅之

アイデアが形になるまで

色の参考となる古布の膨大なコレクションと、新しいテキスタイルが完成するまでに必要な様々なアイテム(アイデアソース、スケッチ、素材、道具、資料、試作等)を展示します。完成したテキスタイルに触れることもできます。

 

須藤玲子 《カラープレート》スケッチ 撮影:林雅之

7つのミニ工場
須藤の代表的なテキスタイル7点について、制作過程を音や映像を交え抽象的に再現した、ミニ工場のようなインスタレーション作品として展示します。

CHATでの展示風景 2019年 ©CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile),Hong Kong

日本各地の工場
NUNOのテキスタイル製造を手掛ける日本各地の工場を、職人による作業や機械の操作の様子を日常の情景としてとらえた映像で紹介します。

映像「NUNOの布づくり 群馬編」より アートディレクション:齋藤精一(パノラマティクス主宰)

パブリック・ワーク
須藤の主なパブリック・ワークを5点、パネル展示で紹介します。

猪熊弦一郎とのコラボレーション
猪熊弦一郎作品とコラボレーションした新作2点を当館限定で出品、当館の建築空間に合わせて展示します。

 

■関連プログラム

「オープニング・トーク」
概要:出品作家と企画者によるトーク。須藤とNUNOの活動、本展の成り立ちや見どころなどをお話しします。
日時:2023 年 10月8日(日) 14:00-(開場 13:30)
講師:須藤玲子(テキスタイルデザイナー)、高橋瑞木(CHAT 館長兼チーフ・キュレーター)
会場:2 階ミュージアムホール
定員:170 名(申込不要)
聴講料:無料
詳細 オープニング・トーク|イベント|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

「須藤玲子 つぎづき布ワークショップ」
概要:出品作家によるワークショップ。ギャラリートークの後、NUNOの布を使ってオリジナルのスカーフや風呂敷を作ります。
日時:2023 年 10月21日( 土 )、22日(日) 各日11:00-15:00(1 時間の昼休憩をはさみます)
講師:須藤玲子(テキスタイルデザイナー)
会場:2 階造形スタジオ
定員:各日30 名(要申込、〆切:10月11日(水)、応募多数の場合は抽選)
参加料:一般 2,000 円、大学生 500 円、高校生以下または18 歳未満は無料
詳細 須藤玲子 つぎつぎ布ワークショップ|ワークショップ|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

「親子でMIMOCAの日」
概要:高校生以下または18 歳未満の観覧者1名につき、同伴者2名まで観覧無料となります。
日時:2023 年 11月4日( 土 )、5日(日) 各日10:00-18:00

「キュレーターズ・トーク」
概要:本展担当キュレーター(古野華奈子)が展示室にて見どころをお話しします。
日時:2023 年 11月5日(日)、12月3日(日) 各日14:00-
参加料:無料(別途、本展観覧券が必要です)
申込不要、当日1 階受付前にお集まりください。

■出品作家プロフィール

撮影:林雅之

須藤玲子(すどうれいこ)

1953年茨城県石岡市生まれ。株式会社 布 代表。東京造形大学名誉教授。
日本の伝統的な染織技術から現代の先端技術を駆使し、新しいテキスタイルづくりをおこなう。作品は、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館、ロサンゼルスカウンティ美術館、ビクトリア&アルバート博物館、東京国立近代美術館など、世界の名だたるミュージアムに収蔵されている。2022年第11回円空大賞受賞。主な書籍に『日本の布(1~4)』(MUJIBOOKS 2018, 2019)、『NUNO : Visionary Japanese Textiles』(Thames & Hudson 2021)など。

 

■プレス向け内覧会

本展開催に先立ち、10月7日( 土 )にプレス向け内覧会を実施いたします。
13:00~会見開始
プレスリリース「須藤玲子:NUNOの布づくり」プレス内覧会のお知らせ|プレス|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

広報画像の申請について
プレスリリース「須藤玲子:NUNOの布づくり」|プレス|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館


企画展詳細ページ
須藤玲子:NUNOの布づくり|企画展|MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

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