「第1回MIMOCA EYE/ミモカアイ」大賞受賞記念 西條茜展 ダブル・タッチ

「第1回MIMOCA EYE/ミモカアイ」大賞受賞記念
西條茜展 ダブル・タッチ

Commemorating the 1st “MIMOCA EYE” Grand-prize Winner Akane Saijo-Double Touch

活躍著しい西條茜の個展を開催

西條茜 《The Melting Laborers#4》 2024年 撮影:来田猛

 

2025年1月26日(日)-3月30日(日)
休館日:月曜日(ただし2025年2月24日は開館)、2025年2月25日
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団
協力:一般社団法人シガラキ・シェア・スタジオ、倉敷芸術科学大学、有限会社丸倍製陶、BLUM Los Angeles, Tokyo, New York

 

開催概要

若いアーティストが独自の才能をはばたかせる場として2022年に始まった公募展「MIMOCA EYE / ミモカアイ 」。そ の 第 1回大賞受賞者である西條茜の個展を開催します。西條は陶を素材とした有機的な造形の作品を用いて鑑賞者が自他の身体へと意識を傾ける瞬間を作りだそうとしています。陶磁器の内部が空洞であることに身体との共通点を見出した西條は、近年、内臓を含む身体を想起させる作品を制作し、その内部に息や声を吹き込むパフォーマンスによって、各々の身体の拡張を試みてきました。本展では陶の作品のほか、制作において息を吹き込む過程のあるガラス作品も発表し、作品と身体との境界をさらに考察します。 また、手で直接粘土に触れ、その動きに応じて形を成し表面に手跡が残る陶芸を、西條は自身の身体を実感する行為であり、世界とのコミュニケーションの実践と考えています。作品を介したパフォーマンスでは運搬という行為を新しく取り入れ、作品と身体、身体相互、さらに身体とそれを取り巻く環境はどのようなコミュニケーションを取り得るのかを探ります。

 

「MIMOCA EYE / ミモカアイ」について
「アートとはその時代の答えであって、アーティストはこの現代をどう表現するのかという責任がある。それがコンテンポラリーアート。未来に向かってアーティストがどういうふうに方向づけ、今にないものを発見していくかっていう、一番大事で一番難しいことの結果を見せる美術館であってほしい」猪熊弦一郎のこの言葉を指針とするMIMOCAは、これからを担う若いアーティストが時代を捉えながら新しい表現を生み出し、独自の才能をはばたかせる起点となる場として、2022年より公募展「MIMOCA EYE / ミモカアイ」を開催していま す。

 

本展のポイント

1.若い作家を育てる

MIMOCA設立に寄与した猪熊弦一郎は、当館の重要な使命のひとつに「若い作家を育てること」を掲げていました。その理念を受け継いだ事業として、35歳以下を対象とした公募展「MIMOCA EYE /ミモカアイ」を2022年に開始。その第1回大賞受賞者であり、近年の活躍目覚ましい西條茜を紹介します。

 

2.美術館での初個展

「MIMOCA EYE / ミモカアイ」は美術館での個展を未経験であることが応募条件の一つです。また、作家として歩み続ける後押しをするため、大賞の副賞は当館での個展開催の機会としました。本展は第1回大賞受賞者である西條が受賞から2年を経て、その間の経験をも糧にし、満を持して開催する個展です。

 

3.すべて新作

西條は本展を「MIMOCA EYE / ミモカアイ」の目的に則って自身の飛躍の場と捉え、新作のみで展覧会を構成しました。何を表現したいか、これまでの関心を深め、あるいは新たな展開を考え抜いて制作した作品を、シンプルな空間だからこそ作品の真価が問われるMIMOCAに展示します。

 

3.パフォーマンス

西條の特徴の一つとしてパフォーマンスが作品に取り込まれていることが挙げられます。西條が素材とコミュニケーションを図りながら制作した陶の作品は、焼成され展示された後、今度はパフォーマーが息を吹き込んだり運搬するなど、作品とパフォーマーの間で、あるいはパフォーマー同士の応答を引き起こします。その様子を捉えた映像作品を展示するほか、会期中にはパフォーマンスの機会を設け、鑑賞者も含めた、生きている身体を介したコミュニケーションの場を作り出します。

西條茜 《惑星》 2024年 撮影:来田猛

西條茜 《The Melting Laborers#4》 2024年 撮影:来田猛

西條茜 《The Melting Laborers#3》 2024年 撮影:来田猛

 

関連イベント

・アーティスト・トーク
本展初日に、西條茜が自身の制作や本展への取り組みについて話します。
講師:西條茜(本展出品作家)
日時:2025年1月26日(日) 14:00ー
場所:2階ミュージアムホール
定員:170名
参加料:無料
申込:不要

・パフォーマンス
複数のパフォーマーが息を吹き込んだり運搬するなど西條の陶作品と関わりをもつことで、作品、パフォーマー、観客それぞれの間に偶発的なコミュニケーションが生まれます。
日時:2025年2月1日(土)14:00ー、2月2日(日)11:00ー、14:00ー
場所:2階展示室B
参加料:無料(別途、本展観覧券が必要です)
申込:不要。当日2階展示室Bにお集まりください。

親子でMIMOCAの日
高校生以下または18歳未満の観覧者1名につき、同伴者2名まで観覧無料となります。
日時:2025年2月1日(土)、2日(日) 各日10:00ー18:00

ワークショップ
出品作家・西條茜を講師に迎え、作品を触ってコミュニケーションを生み出すワークショップを行います。
講師:西條茜(本展出品作家)
日時:2025年2月15日(土)、16日(日) 時間未定
場所:2階展示室Bほか
*詳細は決まり次第、WEBサイトでお知らせします。

・キュレーター・トーク
本展担当キュレーター(松村円)が展覧会をご案内します。
日時:2025年3月2日( 日 )14:00ー
参加料:無料(別途、本展観覧券が必要です)
申込:不要。当日1階受付前にお集まりください。

*その他プログラムは決まり次第、順次当館WEBサイト等でお知らせいたします。

 

出品作家プロフィール

西條茜(さいじょうあかね)

1989年生まれ。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻陶磁器分野修了。2013年ロンドンロイヤルカレッジオブアートへ交換留学。2020年度京都市芸術文化特別奨励者認定者。近年は陶磁器の特徴ともいえる内部の空洞と表面の艶やかな質感から「身体性」をキーワードに、陶彫作品及びそれらに息や声を吹き込むパフォーマンスを発表している。一方で世界各地にある窯元などに滞在し、地元の伝説や史実に基づいた作品も制作している。
主な展覧会に、「石川順惠、西條茜」(Blum/東京/2024)、「コレクションズ・ラリー愛知県美術館・愛知県陶磁美術館 共同企画」(愛知県美術館/2024)、「私たちのエコロジー :地球という惑星を生きるために」(森美術館/東京/2023)、個展「文化村クリエイションvol.3西條茜「やまの満ち引き」」(なら歴史芸術文化村/2023)、「 第 1回 MIMOCA EYE / ミモカアイ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/2022)、個展「Phantom Body」(アートコートギャラリー/大阪/2022)、「第 4回金沢・世界工芸トリエンナーレ企画展「越境する工芸」」(金沢21世紀美術館市民ギャラリー/2019)など。

西條茜

 

開催概要

会期:2025年1月26日(日)ー3月30日(日)
休館日:月曜日(ただし 2月24日は開館)、2月25日(火)
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、公益財団法人ミモカ美術振興財団

◎観覧料
一般950円(760円)、大学生650円(520円)、高校生以下または18歳未満・丸亀市在住の65歳以上・各種障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
*同時開催企画展「「第 1回MIMOCA EYE / ミモカアイ」大賞受賞記念 西條茜展 ダブル・タッチ」および常設展「猪熊弦一郎展 立体の遊び」観覧料を含む
*( )内は前売り及び20名以上の団体料金

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