「室内」1980年 カラードライプリント、厚紙 個人蔵 © Nicola Del Roscio Foundation, Courtesy Nicola Del Roscio Archives
サイ・トゥオンブリーの写真—変奏のリリシズム—
2016年4月23日(土)-8月28日(日)
DIC川村記念美術館
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
開館時間:9:30-17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、7/18は開館)、7/19
※5/5(木)こどもの日、5/18(水)国際博物館の日は入館無料
展覧会担当:前田希世子(DIC川村記念美術館 学芸員)
DIC川村記念美術館は、子どもの落書きを思わせる独特の画風で知られた20世紀を代表するアーティスト、サイ・トゥオンブリーが60年間にわたって撮影した写真を中心に構成した展覧会『サイ・トゥオンブリーの写真—変奏のリリシズム—』を開催する。
「手で描く/書く」という表現を追求した絵画・ドローイング作品が高く評価され、世界各地の美術館で回顧展を開催、数多くの受賞歴を誇るサイ・トゥオンブリーは、ブラック・マウンテン・カレッジの授業をきっかけに写真制作をはじめ、ピンホールカメラに関心を持つ。以来、絵画を中心とした創作活動のかたわら、主にポラロイドでの撮影を続ける。トゥオンブリーは、17世紀の宮殿、大理石のテーブルに置かれたキャベツや朽ちてゆく花、制作途中の絵や画材が散るアトリエなど、作家にとっての日常風景を、客観的な記録というよりも、自身が造形的な関心を抱いた部分をクローズアップで撮影した。それらの写真は、像がぼんやりして何が映っているのか判別できないものさえあるが、いずれも夢の記憶をたどるような親密でもどかしい視覚体験を促す。
本展は、イタリアのニコラ・デル・ロッショ財団、ニコラ・デル・ロッショ・アーカイブの全面協力を得て、トゥオンブリーが1951年から2011年までに撮影した写真作品の中から100点を紹介する国内初の本格的なトゥオンブリーの写真展となる。また、本展では、これまでに国内で発表されることのなかった彫刻をはじめ、絵画やドローイング、版画を併せて展示し、異なるメディアを往還したトゥオンブリーの作品に通底する眼差しを、写真を介して取り結ぶ。
「チューリップ」1985年 カラードライプリント、厚紙 個人蔵 © Nicola Del Roscio Foundation, Courtesy Nicola Del Roscio Archives
関連企画
講演会「サイ・トゥオンブリーの写真」
講師:清水穣(写真評論家、同志社大学教授)
2016年5月28日(土)13:30-15:00
定員:50名(整理券要予約 ※空席がある場合は当日配布あり)、入館料のみ
※当日13:00に館内受付で整理券配布
※問い合わせ先=電話:043-498-2672 / Email:ticket@kawamura-museum.com
ゲストによるギャラリートーク
ゲスト:田中義久(グラフィックデザイナー/Nerhol)、ホンマタカシ(写真家)
2016年7月23日(土)13:30-15:00
定員:60名(予約不要)、入館料のみ
※当日13:30にエントランスホール集合
コンサート「音楽で巡るサイ・トゥオンブリーの世界—イタリア音楽からピンチャーまで—」
演奏:鈴木理恵子(バイオリン)、若林顕(ピアノ)
2016年6月18日(土)18:00-(開場:17:45)
要予約(詳細は公式ウェブサイトを参照)
そのほかの関連企画は、美術館公式ウェブサイトを参照。
「スペルロンガ IV」2010年 カラードライプリント、厚紙 個人蔵 © Nicola Del Roscio Foundation, Courtesy Nicola Del Roscio Archives
「未完成の絵」2006年 カラードライプリント、厚紙 個人蔵 © Nicola Del Roscio Foundation, Courtesy Nicola Del Roscio Archives