「ミクロ・イヴェント/結婚式」2010年 Photo: Maria Tomé © Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014.
「ミクロ・イヴェント」谷内恒子展
2014年7月18日(金)-9月21日(日)
銀座メゾンエルメス フォーラム
http://www.hermes.com
開廊時間:11:00-20:00(日曜は19時まで)入場は閉廊の30分前まで
会期中無休
銀座メゾンエルメス フォーラムでは、1987年の渡仏以来、パリを中心に制作活動を続け、自身や観客の身体を用いたパフォーマンスで知られる谷内恒子の個展『ミクロ・イヴェント』を開催する。
谷内恒子は兵庫県生まれ。1995年より継続している「ミクロ・イヴェント」と名付けた、自身や観客の身体を用いて、社会におけるマクロな出来事と並行して起こる個人レベルの社会的文化的な事柄を扱うパフォーマンスで知られる。その実践はフェミニスト・アートの文脈や、観客、作品、アーティストの関係性の再考を促すものとして解釈されることが多い。それぞれの「ミクロ・イヴェント」は、何気なく受け入れている社会通念や現代社会のシステムや役割、他者とのコミュニケーションのずれなど、身近な現実とリンクした独自のテーマやシナリオを備えている。谷内は自身のパフォーマンスを「私やグループが参加することを通じてひとつの表現となる現実と、シナリオや演出から発展するフィクションとをつなげるもの」と語っている。90年代半ばより、リヴァプール・ビエンナーレ、ポンピドゥー・センター、パレ・ド・トーキョー、ローマ現代美術館など、ヨーロッパを中心にパフォーマンス、インスタレーション、映像作品を発表している。
Left:「ミクロ・イヴェント n°18/マリアンヌ」2002年 Photo: Tiina Ketara © Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014. Right:「ミクロ・イヴェント n°5 bis/9人のキャラクターとベアトリクス女王」2008年 Photo: Volker Renner © Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014.
本展では、谷内自身が会期中毎日、パフォーマンス「ミクロ・イヴェント n°45 /六人の女性のキャラクター + 一人の女性 / 七日間」を行なうほか、2002年から継続している「ウェディング・シリーズ」の東京版「ミクロ・イヴェント n°46 /ウェディング、東京」及び、同シリーズの記録写真、映像を含むインスタレーションを展示し、アーティストの活動を多角的に紹介する。また、銀座メゾンエルメス フォーラムでは初めてのパフォーマンス・アートを中心とした展示となる。
『ミクロ・イヴェント n°45 /六人の女性のキャラクター + 一人の女性 / 七日間』は会期中毎日開催。同パフォーマンスは、谷内が現代社会における6つの女性像(ウェイトレス、ボクサー、体操選手、ホームレス、ガングロ、忍者)を日替わりで演じ、7日目にあたる日曜日は「ひとりの女性」=谷内恒子が、6人の女性像のパフォーマンス時に制作された「モノ」と、来場者の持ち物を物々交換する参加型パフォーマンス「トロック」を行なう。パフォーマンスは月曜から土曜は17時から19時、日曜のみ14時から16時の間に行なわれる。
また、8月3日の「ミクロ・イヴェント n°46 /ウェディング、東京」では、アーティスト本人と結婚する男性・女性(複数可)、および参列者を公募し、会場内で約20組分の結婚式を同時に開催する。イベント詳細、応募方法などは7月初旬に公式ウェブサイト内で発表される。
「ミクロ・イヴェント n°11/恒子のトロック」2001年 Photo: Tiina Ketara © Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014.