内藤礼《無題》2024年 花、水、ガラス瓶 撮影:畠山直哉
内藤礼 生まれておいで 生きておいで
2024年9月7日(土)-2025年1月13日(月・祝)
銀座メゾンエルメス フォーラム
https://www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/
開館時間:12:00–19:00 入場は閉館30分前まで
休館日:水 ※その他最新の開館状況は公式ウェブサイトを参照
展覧会URL:https://www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/forum/240907/
エルメス財団は、東京国立博物館にて9月23日まで開催されている同名の展覧会と一連の流れを持って構想され、会期を一部重ね合わせながら、ひとつの大きな円環を描くかたちで展開する内藤礼の個展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」を銀座メゾンエルメス フォーラムで開催する。
「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」2024年 東京国立博物館 展示風景 撮影:畠山直哉
「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」2024年 東京国立博物館 展示風景 撮影:畠山直哉
内藤礼(1961年広島県生まれ)は、「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」を、一貫した問いとして作家活動を続ける。光や影、水や大気のうつろいがもたらす生と死のあわいに、日々見過ごしがちなささやかな事物や情景、知覚しがたい密やかな現象を「根源的な生の光景」として、私たちの中に結び付けることで深い体験をもたらす作品を制作してきた。1985年に武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科を卒業し、91年には佐賀町エキジビット・スペース(東京)の会場内にテントを吊り、その中でインスタレーションを展開した《地上にひとつの場所を》を発表。内藤は観客がひとりずつ鑑賞するという形式を採る同作品を97年の第47回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館での個展にも出品した。これまでの主な個展に、「みごとに晴れて訪れるを待て」(国立国際美術館、大阪、1995)、「Being Called」(カルメル会修道院、フランクフルト、1997)、「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」(神奈川県立近代美術館 鎌倉、2009)、「信の感情」(東京都庭園美術館、2014)、「Two Lives」(テルアビブ美術館、2017)、「明るい地上には あなたの姿が見える」(水戸芸術館現代美術ギャラリー、2018)、「うつしあう創造」(金沢21世紀美術館、2020)、「breath」(ミュンヘン州立版画素描館、2023)、「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」(東京国立博物館、2024)など。
内藤礼《母型》2024年 東京国立博物館 展示風景 撮影:畠山直哉
内藤礼《死者のための枕》2023年 東京国立博物館 展示風景 撮影:畠山直哉
東京国立博物館で開催中の展覧会では、歴史ある建築物と膨大な収蔵品を独自の視点で読み解くことであらたな空間作品を制作。それとは対照的に、近代的な建築内にあり都市の中心部に浮かぶ銀座メゾンエルメス フォーラムの空間で開催する本展は、壁面のガラスブロックを通じてもたらされる自然光や街の人工的な色彩のうつろいを取り入れ、いっそうはかなく、また色濃く感じられる生への眼差しをこの場所にかりそめに宿らせ、「生の没入」を見出す空間を作り出す。また空間に佇む人や低い位置に設置された《座》に身を寄せる人の姿を通して、超越的な協和を浮かび上がらせる。両会場は絵画や立体作品によって繋がるよう構成され、なかでも2023年から24年の間に制作された絵画〈color beginning/breath〉シリーズは、物理的な時間の不可逆性を示し、両会場を結ぶ円環の語りの一軸を形成する。
内藤礼《color beginning/breath》2024年 キャンバスにアクリル絵具 撮影:髙橋健治
内藤礼《母型》2010年 豊島美術館 写真:森川昇
なお、銀座メゾンエルメス フォーラムと東京国立博物館での展示がともに開催している期間の土日祝日には、両会場を結ぶ無料シャトルバスが運行する。詳細は公式ウェブサイトを参照。
連携企画
「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」
2024年6月25日(火)-9月23日(月・休)
東京国立博物館
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2637