束芋『flow-wer arrangement』@ ギャラリー小柳


束芋「flow-wer 026」2015年 和紙に墨、蜜蝋(クレヨン)、
色鉛筆、鉛筆 © Tabaimo / Courtesy of Gallery Koyanagi

束芋『flow-wer arrangement』
2018年2月10日(土)-3月15日(木)
ギャラリー小柳
http://www.gallerykoyanagi.com/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日、月、祝
※ オープニング・レセプション:2月10日(土)18:00-20:00

国内外の美術館での個展のほか、近年では舞台の美術や構成、演出を手掛けるなど活動領域を広げるアーティスト、束芋の個展『flow-wer arrangement』をギャラリー小柳で開催する。

束芋は、京都造形芸術大学の卒業制作として制作したアニメーションを用いた映像インスタレーション「にっぽんの台所」でキリンコンテンポラリー・アワード最優秀作品賞を受賞。以来、横浜トリエンナーレ2001、第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ・イタリア館(2007)など国際展や国内外の企画展への参加、東京オペラシティ アートギャラリー(2003)、原美術館(2006)、カルティエ現代美術館(2006)、横浜美術館(2009)、国立国際美術館(2010)などで個展を開催。2011年には第54回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館で個展『束芋:てれこスープ』(コミッショナー:植松由佳)を開催。多数のプロジェクターと鏡を使用し、建築と一体化した映像インスタレーションを発表した。その後もオーストラリア現代美術館(2014)、アルル・ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ財団美術館(2015)、サンノゼ現代美術館(2016)、シアトル・アジア美術館(2016)、ロサンゼルスのハマー美術館(2017)などで個展を開催している。近年は、パスカル・ロジェとの映像と音楽のコラボレーション、ダンサーの森下真樹と共同演出した映像芝居『錆からでた実』、杉本博司脚本・演出の人形浄瑠璃文楽「曽根崎心中」へのアニメーション参画など、舞台でのコラボレーションも展開している。

本展では、2013年から描き続けている人体の一部に草花を活けるflow-werシリーズのドローイング近作と、ウォールドローイングにプロジェクションを掛け合わせた「flow-wer arrangement」を発表する。「flow-wer arrangement」は、昨年、ロサンゼルスのハマー美術館のHammer Projectsで発表して以来、初めての再制作となる。また、4年に渡って描き続けたflow-werシリーズに関して、束芋は本展の発表を最後と述べている。

“4年に渡って描き続けてきたflow-werは、今回の発表が最後。
多くの個性を焼き付けている表面の皮をはいだときに現れる内臓。内臓を描いたとき、その個性をも描くことはほとんどできない。けれど、そこに生けられる花によって、それぞれの部位を所有する個人の性格や人生を想像させられるような内臓を描きたかったのだと思う。
今、自分がこの身体の中にある内臓には、どんな花を生けようか。”(束芋)

また、束芋は同時期に3331アーツ千代田内のGallery KIDO Pressにて、個展『ズンテントンチンシャン』を開催。吉田修一の朝日新聞朝刊連載小説『国宝』のために描いた挿絵から、小説を離れても成立する絵を厳選し、画面を再構築して制作した版画を発表する。

束芋『ズンテントンチンシャン』
2018年2月9日(金)-3月4日(日)
Gallery KIDO Press
http://www.kidopress.com/
開廊時間:12:00-19:00
休廊日:月、火、祝
※ オープニング・レセプション:2月9日(金)18:00-20:00

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