イヴ・クライン「ブルーのヴィーナス」1970年. 広島市現代美術館 蔵 © ADAGP, Paris&JASPAR, Tokyo, 2014 E0914
スリーピング・ビューティー
2014年5月17日(土)-7月21日(月、祝)
広島市現代美術館
http://www.hiroshima-moca.jp/
開館時間:10:00-17:00(ただし、7/20,21は19:00まで)
休館日:月(7/21は開館)
広島市現代美術館では、開館25周年記念特別展として、イヴ・クライン、草間彌生、白髪一雄、三木富雄、ドナルド・ジャッド、アグネス・マーティンなど同館コレクションを中心とした企画展『スリーピング・ビューティー』を開催する。
「美は痙攣的なものであるにちがいない。さもなくば存在しないであろう」
アンドレ・ブルトン『ナジャ』
本展では、芸術作品と呼ばれるものが、前衛的で思想主導的な性格を強めてしまい、その作品から美的要素が切り離されて考えられがちな現代において、「美」という概念そのものを敢えてテーマとして取り上げる。そして、「美」を感じさせるきっかけは何か、「美」はいったいどこに存在するのか、といった問題を積極的に提起するため、さまざまに表現と関わる「身体」をもとにデフォルメされた身体表現、身体を想起させる痕跡としての表現、表現のなかの身体性の存在と不在、自然を前にした身体反応による表現といった視点を通して、現代美術における「美」の諸相に迫っていく。
しかし、本展は難解な「美」の概念を捉えることを目的とせず、シャルル・ペローの『眠れる森の美女』の王女を永い眠りから目覚めさせる王子のごとく、さまざまな表現のうちにある「眠れる美」を観客自身が見出し、「美」こそが人々の自己回復の機会をもたらしてくれる希望そのものであることを再確認する場となることを目的としている。
参加作家;ジャン・アルプ、マシュー・バーニー、コム デ ギャルソン/川久保玲、マーティン・クリード、ダン・フレイヴィン、ルーチョ・フォンタナ、岩崎貴宏、ドナルド・ジャッド、菊畑茂久馬、イヴ・クライン、ウィレム・デ・クーニング、草間彌生、アンジュ・レッチア、モーリス・ルイス、アグネス・マーティン、三木富雄、三宅一生、宮本隆司、ヘンリー・ムーア、村上友晴、小谷元彦、ゲルハルト・リヒター、志賀理江子、白髪一雄、キキ・スミス、田口和奈、レイチェル・ホワイトリード、ほか
なお、本展会期中、コレクション展『○△□—美術のなかの幾何学的想像力—』が6月8日、ビデオアートプログラム 世界に開かれた映像という窓「第38回:ケヴィン・シュミット」が5月25日、「第39回:マクレーン・ファーネストック」が5月27日から7月17日まで同時開催している。
関連イベント
映画上映会
マシュー・バーニー「拘束のドローイング9」(2005,135min.)
2014年6月14日(土)14:00-
会場:地下1階ミュージアムスタジオ
定員:100名(鑑賞料:700円)
※チケットは5月17日より美術館受付、ミュージアムショップにて販売。(定員到達となり次第、販売終了)
アーティスト・トーク
岩崎貴宏
2014年7月12日(土)14:00-15:30
会場:地下1階ミュージアムスタジオ
※要展覧会チケット(半券可)、申込不要