Both: 「最後に見たもの」(部分)2010年 © ADAGP, Paris 2013 Courtesy Galerie Perrotin,
Hong Kong & Paris – Gallery Koyanagi, Tokyo
『ソフィ カル—最後のとき/最初のとき』
2013年3月20日(水・祝)-6月30日(日)
原美術館
http://www.haramuseum.or.jp/
開館時間:11:00-17:00(3/20を除く水曜は20時まで) 入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日 ただし、4/29、5/6は開館(翌4/30、5/7は休館)
写真や言葉で構成された物語性の強い作品で知られるソフィ・カルの個展『ソフィ カル—最後のとき/最初のとき』が原美術館にて開催される。本展は1999年に開催された『限局性激痛』以来、同美術館では二度目のカルの個展となる。
カルは1953年、パリ生まれ。制作をはじめた80年前後に、見知らぬ男をパリからヴェネツィアまで尾行した13日間を写真と文章で綴った「ヴェネツィア組曲」(1980)や友人や見知らぬ人々を自分の部屋へ招待し、ベッドで眠る様子を撮影、インタビューした「眠る人々」(1979)、自身の調査を母親経由で探偵に依頼し、その探偵が尾行する様子をさらに写真で捉えた「尾行」(1981)などを発表。86年からは盲人に焦点を当て、視覚や認識について考察する「盲目の人々」(1986)の制作を継続している。また、小説家ポール・オースターがカルをモデルに描いた小説『リヴァイアサン』の登場人物マリア・ターナーを自分自身が演じた作品「ダブル・ゲーム」(1998)は現代美術の枠組みを超えて注目を集めている。これまでにテートギャラリー(1998)やポンピドゥー・センター(2003)といった各国の主要美術館で個展を開催し、第52回ヴェネツィア・ビエンナーレなど国際展への参加も多数。日本国内でも上述した原美術館や豊田市美術館での個展を開催しているほか、水戸芸術館現代美術ギャラリー、京都国立近代美術館、東京国立近代美術館などの企画展で紹介されている。
本展では、2011年の第12回イスタンブール・ビエンナーレに関連して発表され、その後、アルルやパリでも発表された「最後に見たもの」(2010)と「海を見る」(2011)の二作品を同美術館の空間に合わせて再構成する。さらに「盲目の人々」シリーズから1点、親交のある杉本博司の「海景」と組み合わせた特別版が展示される。
会期中には別館ハラ ミュージアム アークにて、同館所蔵の「限局性激痛」(1999)と、ミランダ・ジュライ作品「廊下」(2008)があわせて展示される。また、展覧会に先立ち、アンスティチュ・フランセ東京エスパス・イマージュにて、カルのアーティストトーク(ゲスト:杉本博司)と映画『ダブル・ブラインド』の上映会が開かれる(既に受付終了)。
『紡がれた言葉—ソフィ カルとミランダ ジュライ/原美術館コレクション』
2013年3月16日(土)-6月26日(水)
ハラ ミュージアム アーク現代美術ギャラリー
http://www.haramuseum.or.jp/