キムスージャ《演繹的オブジェ》1997年 福岡アジア美術館蔵 撮影:四宮祐次
小企画展
福岡アジア文化賞受賞記念 キムスージャ展
2024年9月14日(土)-10月29日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
https://faam.city.fukuoka.lg.jp/
観覧時間:9:30–18:00(金曜・土曜は20:00まで)入室は閉室30分前まで
休館日:水(水曜が休日の場合はその翌平日)
展覧会URL:https://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/21391/
福岡アジア美術館では、本年度の福岡アジア文化賞の芸術・文化賞の受賞を記念して、1990年代より長きにわたり国際的な活動を積み重ねてきた韓国を代表するアーティスト、キムスージャの個展を開催する。
キムスージャ(1957年大邱生まれ)は、1990年代に韓国の伝統的な風呂敷包み(ボッタリ)を配したインスタレーションや、ボッタリとともに移動するパフォーマンス/社会彫刻などで国際的な注目を浴び、2000年代後半以降には、壮大な宇宙観や普遍的な真理へと至らせるような、空間全体に光のスペクトルを展開したインスタレーションを発表してきた。その幅広い実践には、縫う、包む、解くといった概念が通底している。これまでに第24回サンパウロ・ビエンナーレ(1998)、第48回ヴェネツィア・ビエンナーレ アペルト(1999)、第51回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2005)、第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2007)、ドクメンタ14(2017)など数々の国際展に参加。2013年には第55回ヴェネツィア・ビエンナーレ韓国館の代表に選ばれ、光という非物質的な素材を通じて、韓国伝統の五方色(オバンセク)や五行説が象徴する宇宙の構造を表現した。近年も世界各地で個展を開催、サイトスペシフィックな作品を発表。数々のグループ展にも参加している。
る。
日本国内においても1980年代後半から継続的に発表しており、主な個展に「演繹的オブジェ」(アキライケダ・ギャラリー、1997)、「針の女」(ICC、東京、2000)、「A Mirror Woman: The Sun & The Moon」(資生堂ギャラリー、東京、2008)。そのほか、東京国立近代美術館、国立国際美術館、世田谷美術館、金沢21世紀美術館、第1回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ、横浜トリエンナーレ2005、第6回恵比寿映像祭、東アジア文化都市2016奈良市、東アジア文化都市2017京都「アジア回廊 現代美術展」、奥能登国際芸術祭2020+などで作品を発表している。また、福岡においても1995年に「ミュージアム・シティ・天神」に参加。1999年にはCCA北九州のアーティスト・イン・レジデンスに参加し、個展「お針子」(CCA北九州プロジェクトギャラリー)を開催。その後も第4回福岡アジア美術トリエンナーレ2009、「アジアをつなぐ──境界を生きる女たち 1984-2012」(福岡アジア美術館、2012/沖縄県立博物館・美術館、2012/栃木県立美術館、2013/三重県立美術館)などで作品を発表している。
本展では、同館所蔵の初期インスタレーション作品《演繹的オブジェ》、作家の代表作《針の女》を展示し、あわせて作家の関連資料を紹介する。また、9月28日には第34回福岡アジア文化賞市民フォーラムとして、「縫う、包む、解く— キムスージャの世界観」と題し、森美術館館長の片岡真実を対談相手に講演を行なう。
キムスージャ《針の女、東京》1999年 作家蔵 Courtesy of Kimsooja Studio
キムスージャ《針の女、北九州》1999年 作家蔵 Courtesy of Kimsooja Studio
関連イベント
第34回福岡アジア文化賞市民フォーラム
キムスージャ「縫う、包む、解く— キムスージャの世界観」
2024年9月28日(土)17:00–19:00
講師:キムスージャ
対談者:片岡真実(森美術館館長/国立アートリサーチセンターセンター長)
会場:福岡アジア美術館8F あじびホール
申込受付期間:7/18〜9/26(定員に達し次第、受付終了)
詳細は下記URLを参照
https://fukuoka-prize.org/events/?year=2024#92ba7467-20aa-4c99-b890-800172319ff4
同時開催(一部)
コレクション展
開館25周年記念 福岡アジア美術館 ベストコレクションⅡ―しなやかな抵抗
2024年9月14日(土)-2025年4月8日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
https://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/21688/
レジデンス成果展示
あじびレジデンスの部屋2「ミャンマーの美術作家たちはいま―アウンコー」
2024年9月14日(土)-12月17日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
https://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/20218/
コレクション展
アジアン・フォト・ヒストリー
2024年10月31日(木)-12月17日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
https://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/20211/
レジデンス成果展示
あじびレジデンスの部屋3「都市を映す」
2024年12月19日(木)-2025年4月8日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
https://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/20224/
コレクション展
日韓国交正常化60周年記念 韓国美術のリアリティ
2024年12月19日(木)-2025年4月8日(火)
福岡アジア美術館 アジアギャラリー
https://faam.city.fukuoka.lg.jp/exhibition/20213/