日本の女性映画人(1)——無声映画期から1960年代まで @ 国立映画アーカイブ


『お父さんの歌時計』[無声短縮版] 1937年、吉村廉/監督、鈴木紀子/原作・脚本

 

日本の女性映画人(1)——無声映画期から1960年代まで
2023年2月7日(火)– 3月26日(日)
国立映画アーカイブ 小ホール
https://www.nfaj.go.jp/
休映日:月および3/18
上映企画URL:https://www.nfaj.go.jp/ge/topics/20221220/

 

国立映画アーカイブでは、日本における女性映画人の歩みを歴史的に振り返り、さまざまな分野で女性が活躍した作品を紹介する上映企画『日本の女性映画人(1)——無声映画期から1960年代まで』を開催する。

本企画は、従来の日本の映画製作現場はその圧倒的多数を男性が占め、その発展に貢献した女性たちの存在の多くが見過ごされてきた状況に対し、脈々と築き上げられてきた女性映画人たちの歴史を掘り起こし、その仕事を見直すことによって、日本映画への新たな視座を切り拓こうとする試み。同アーカイブでは所蔵作品を研究員の解説とともに鑑賞する「映画の教室」において、2019年に「日本の女性監督―道を拓いた女たち」をテーマにしたプログラムを企画し、劇映画、記録映画、アニメーション映画、自主製作映画、ピンク映画など、幅広いジャンルで作品を発表した女性監督を紹介した。

 


『キクとイサム』1959年、今井正/監督、水木洋子/脚本


『黒い十人の女』1961年、市川崑/監督、和田夏十/脚本

 

Part 1と付した本企画では、無声映画期から1960年代以前にキャリアを開始した女性映画人80名以上が参加した作品を対象に、劇映画からドキュメンタリーまで、計81作品(44プログラム)を上映する大規模な特集上映を行なう。近年再評価の進む日本初の女性映画監督の坂根田鶴子、女優から監督に進んだ゙田中絹代望月優子、脚本の水木洋子田中澄江、編集の杉原よ志、衣裳デザインの森英恵をはじめ、監督・製作・脚本・美術・衣装デザイン・編集・結髪・スクリプターなど、多様な領域で手腕を発揮した女性映画人を紹介。なかでも、戦前の日本映画の黄金期に大手映画会社で健筆をふるった鈴木紀子を中心とした戦前の女性脚本家に関しては小特集を組んで紹介する。各作品の情報やスケジュールなどの詳細は、公式ウェブサイトを参照。

 


『姉妹』1953年、岩間鶴夫/監督、橋田壽賀子/脚本、五島サヱ子/衣装


『猫の散歩』1962年、大橋秀夫/監督、岡野薫子/脚本、沼崎梅子/編集

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