
小宮りさ麻吏奈「CLEAN LIFE クリーン・ライフ」
2025年7月5日(土)-7月27日(日)
WHITEHOUSE
https://7768697465686f757365.com/
開廊時間:14:00–20:00
休廊日:月、火(ただし7/21は開廊)
WHITEHOUSEでは、小宮りさ麻吏奈による個展「CLEAN LIFE クリーン・ライフ」を開催する。
小宮りさ麻吏奈(1992年アトランタ生まれ)は、自身の身体を起点とし、クィア的視座から浮かび上がる新たな時間論への関心から「新しい生殖・繁殖の方法を模索する」ことをテーマにパフォーマンスや映像、場所の運営、漫画表現などメディアにとらわれず活動してきた。2021年からは、クエスチョニングを続けるためのクィア・フェミニズムアートプラットフォーム「FAQ?」をアーティストの谷川果菜絵(MES)とともに運営。そのほか、再建築不可の土地に庭をつくるプロジェクト「繁殖する庭」(2018-)、オルタナティブスペース「野方の空白」(2016-2018)、「小宮花店」(2016-2017)などを運営してきた。近年の主な展覧会に「Invasive Ale」(Studio Voltaire、ロンドン、2024)、「陸路(スピルオーバー#1」(BUG、東京、2024)、個展「機械化する種ep.01」(タリオンギャラリー、東京、2024)、「家・家族・故郷の生態系とお土産のポータル」(プライベイト、東京、2023)、「繁殖する庭」(TOH、東京、2021)などがある。


本展では、小宮が継続して取り組んできた細胞培養、とりわけ培養肉に関するリサーチをもとにしたインスタレーション作品を発表する。培養肉というテクノロジーを通して、生命の最小単位である「細胞」に目を向けることで、生政治――人間と動物や自然、資本、環境などの絡まりの中で生まれる生態系――が浮かび上がる。そのあわいで発生する生と死、人間中心的な政治や倫理の線引きの中で、いかにそれが社会や制度によってコントロールされているものなのかをリサーチを通して提示する。動物を苦しませない倫理的な、つまり潔白で「クリーン」な肉としての培養肉、細胞の権利、人工妊娠中絶、ヴィーガニズム、そしていま世界で起きている虐殺など、この時代を取り巻く生の政治を、細胞を通して見つめ、問いを投げかける。


