1950年代の日本美術−戦後の出発点 @ 神奈川県立近代美術館 葉山


浜田知明「初年兵哀歌(歩哨)」1954年 神奈川県立近代美術館蔵

1950年代の日本美術−戦後の出発点
2017年1月28日(土)-3月26日(日)
神奈川県立近代美術館 葉山
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/public/HallTop.do?hl=h
開館時間:9:30-17:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、3/20は開館)

神奈川県立近代美術館 葉山では、敗戦から5年が経ち、社会や政治が急激な変化を遂げる中で、新たな芸術を生み出そうとした1950年代の日本美術の動向を再検証する展覧会『1950年代の日本美術−戦後の出発点』を開催する。

本展では、多様化していく表現形式やこの時期に特徴的な絵画表現、そして、1951年に日本初の公立の「近代」美術館として開館した神奈川県立近代美術館の活動を全5章にわたって紹介する。「第1章 新しい絵画精神のために」では、戦前から評価を得て活動していた岡本太郎や海老原喜之助といった画家による新しいリアリティの追求に焦点を当てる。「第2章 「鎌倉近代美術館」の誕生」では、神奈川県立近代美術館の初期収蔵作品に加え、ポスターやパンフレットなど同時期の活動を紹介。「第3章 国際化と1950年代パリの日本人画家」では、パリに渡航した金山康喜や菅井汲らによる同時代の日本とは異なる制作の展開に着目。「第4章 新人の登場−「実験工房」と「具体」を中心に」では、ジャンルを超えた幅広い活動を展開した実験工房のオートスライド作品や映画『銀輪』、具体メンバーによる「舞台を使用する具体美術」の映像を上映。「第5章 社会へのまなざし」では、世の中が復興への歩みを進めるなか、戦争の体験、冷戦や朝鮮戦争など社会と向き合う形で制作を続けた浜田知明や山下菊二らを取り上げる。

会期初日には、出品作家の池田龍雄による記念講演会「私の50年代、そして友人たちのこと」や、音楽家の巻上公一によるパフォーマンスを実施。2月4日には、旧鎌倉館から葉山館に移設された田中岑の壁画「女の一生」について、記録映像上映と修復担当学芸員の伊藤由美によるトークを開催する。


金山康喜「静物(コーヒーポットのある静物)」1954年 神奈川県立近代美術館蔵

関連企画
オープニング・イベント
記念講演会「私の50年代、そして友人たちのこと」(仮題)
講師:池田龍雄(アーティスト)
2017年1月28日(土)13:30-15:00
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
定員:70名
※参加無料

巻上公一によるパフォーマンス
巻上公一(音楽家)
2017年1月28日(土)16:00-17:00
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 展示室
※参加無料、要当日観覧券

壁画「女の一生」葉山移設記念イベント
講師:伊藤由美(修復担当学芸員)
2017年2月4日(土)14:00-15:00
会場:神奈川県立近代美術館 葉山 講堂
※参加無料、要当日観覧券


田中岑「女の一生」1957年 神奈川県立近代美術館蔵

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