群馬NOMOグループの全貌—1960年代、「変わったヤツら」の前衛美術 @ 群馬県立近代美術館


「第1回群馬アンデパンダン展」(群馬県スポーツセンター、前橋)1965年6月

群馬NOMOグループの全貌—1960年代、「変わったヤツら」の前衛美術
2016年1月16日(土)-3月21日(月、祝)
群馬県立近代美術館
http://mmag.pref.gunma.jp/
開館時間:9:30-17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、3/21は開館)

展覧会担当:田中龍也(群馬県立近代美術館 学芸員)

群馬県立近代美術館では、1960年代にやまだや画廊を中心に前衛美術を展開し、集団制作により芸術と社会との関係を探究した群馬NOMOグループの活動の軌跡を紹介する展覧会『群馬NOMOグループの全貌—1960年代、「変わったヤツら」の前衛美術』を開催する。

群馬NOMOグループは、1963年1月に金子英彦が前橋駅前に構える「やまだや画廊」で開催された前橋在住の5人の若手作家を紹介する展覧会をきっかけに誕生する。65年には金子自身も代表としてメンバーに加わり、同年6月に「群馬アンデパンダン展」を開催、8月に「アンデパンダン・アート・フェスティバル」(岐阜市民センター)での「標識絵画」の発表など、新しいメンバーを加えながら活発な活動を展開していく。また、66年には県庁前通に面した前橋ビル商店街のシャッターに絵を描くイベントが全国的な注目を集める。しかし、68年6月から7月にかけて、東京・神田のスルガ台画廊でメンバー7人の連続個展を開催した後、69年11月のグループ展を最後に活動休止に至った。2007年、約40年ぶりに集まり、『現代における標識・再び』(ノイエス朝日、前橋)と題して標識絵画を展示している。

これまでにも『群馬の美術 1941-2009』(群馬県立近代美術館、2009)などで断片的な紹介は行なわれていたが、本展では、現存する数少ない作品をできる限り集め、メンバーが活動時期に制作していた作品を展示、貴重な記録写真や展覧会の案内状などの資料もあわせて、群馬NOMOグループの全貌を明らかにする。

会期中には、群馬NOMOグループに、NOMOを直接知らない若い世代のアーティストも加わり、標識絵画を現代によみがえらせる関連展示『現代における標識・Reborn—その日常性と非芸術性について—』を、群馬県立近代美術館1階ギャラリーで開催。さらに、浅井俊裕(水戸芸術館現代美術センター芸術監督)や福住廉(美術評論家)の講演と、藤森勝次、加藤アキラ、堤幸夫、深町征寿らを交えたパネルディスカッションからなるシンポジウム「1960年代の前衛美術と群馬NOMOグループ」を開催する。


前橋ビル商店街(県庁前通、前橋)歩道に展示された「標識絵画」1966年7月

関連展示
「現代における標識・Reborn—その日常性と非芸術性について—」
2016年1月16日(土)-3月21日(月、祝)
群馬県立近代美術館 1階ギャラリー
休館日:月(ただし、3/21は開館)
参加作家:田島弘章、藤森勝次、加藤アキラ、堤幸夫、深町征寿(以上、群馬NOMOグループ)
木暮伸也、八木隆行、小林達也、水野暁、喜多村徹雄、鬼頭健吾、村田峰紀、カナイサワコ、大竹夏紀、ましもゆき、川松康徳、榎本浩子

関連企画
シンポジウム
1960年代の前衛美術と群馬NOMOグループ
2016年2月21日(日)13:30-16:30
会場:群馬県立近代美術館 2階講堂
講演1「日本の夏」とNOMOグループ
講師 : 浅井俊裕(水戸芸術館現代美術センター芸術監督)
講演2 地方都市と60年代前衛美術(仮)
講師 : 福住廉(美術評論家)
パネルディスカッション
パネリスト : 藤森勝次、加藤アキラ、堤幸夫、深町征寿(以上、群馬NOMOグループメンバー)
染谷滋(元群馬県立館林美術館長)、浅井俊裕、福住廉

学芸員による作品解説会
2016年2月3日(水)、3/5(土)各日とも14:00-15:00
※要観覧料、申込不要

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