ホセ・ダヴィラ《Homage to the Square》2024年 ステンレススティール、自動車用塗料、ワイヤー 90×90×90cm 作家蔵 Courtesy of the artist. Photo by Agustín Arce.
特別展示
ホセ・ダヴィラ 私は目を閉じて見るほうがいい ─ジョゼフ・アルバースとの対話
メキシコ、グアダラハラを拠点に活動するアーティスト、ホセ・ダヴィラ(1974-)は、金属やガラス、玉石などの身近な素材を絶妙な均衡で組み合わせる立体作品や、20世紀のアーティストや建築家の作品を引用、考察した作品で知られています。
ダヴィラは2010年代から、抽象美術を代表するアーティストのひとりであるジョゼフ・アルバース(1888-1976)のシリーズ「正方形讃歌」を題材とした作品を繰り返し制作しています。アルバースが正方形を重ねることで絵画の画面上で配色実験を繰り広げたのに対して、ダヴィラは金属やセラミック(陶板)などを用いて、時間や光によって変化する立体作品に発展させています。
ダヴィラにとって日本の美術館における初の本格的な展覧会となる本展では、ダヴィラの作品と、アルバースの「正方形讃歌」シリーズの作品を合わせて展示し、時代を超えて人々を惹きつけるアルバースの形と色彩に対する探求、そして、美術史と対話することで新たな芸術を生み出すダヴィラの挑戦をご覧いただきます。
「私は目を閉じて見るほうがいい」というタイトルは、アルバースがインタビューに答え、「私にとって、抽象は現実だ。たぶん自然より現実だ。・・・抽象は私の心の近くにある。私は目を閉じて見るほうがいい。」*と語った言葉から取られています。
本展は、ダヴィラ自身が会場デザインを手がけ、展示そのものがアルバースへのオマージュとなっています。また、建築家磯崎新(1931-2022)が立方体をモチーフにデザインした建築空間とも共鳴することでしょう。アーティストたちの時を超えた出会いをご堪能ください。
*キャサリン・キュー『アーティストの声:17人のアーティストとの会話』1962年(ニューヨーク)より
[会期]
2025 年3 月1 日(土)~ 4 月6 日(日)
[休館日]
毎週月曜日
[開館時間]
午前9 時30 分~午後5 時(入館は午後4 時30 分まで)
[会場]
群馬県立近代美術館 展示室5
[観覧料]
一般300(240)円、大高生150(120)円
*( )内は20 名以上の団体割引料金
*中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1 名は無料
[主催]
群馬県立近代美術館
[企画協力]
アートオフィス シオバラ
[協賛]
アエロメヒコ
[輸送協力]
アエロメヒコカーゴ
[協力]
DIC川村記念美術館
タグチアートコレクション
nca|nichido contemporary art
[関連事業]
〇学芸員による作品解説会
日時:3月9日(日)、3月23日(日) 午後2 時-2 時40分
会場:展示室5 *申込不要、要観覧料
[同時開催イベント]
〇美術館アートまつり
日時:3月9日(日) 午前10時―12時、午後2 時-3時
簡単な工作や鑑賞体験など多彩なプログラムを楽しめます。*申込不要、参加無料
〇友の会講演会「この人に聞きたい16」
日時:3月15日(土) 午後2 時-3 時30 分
「地域と美術について(仮)」
講師:南條史生氏 (美術評論家・キュレーター、アーツ前橋特別館長)
会場:2F 講堂 *申込不要、参加無料