TOTOギャラリー・間150回展
伊東豊雄展 台中メトロポリタンオペラハウスの軌跡 2005-2014 *
2014年10月17日(金)-12月20日(土)
TOTOギャラリー・間
http://www.toto.co.jp/gallerma/
開館時間:11:00-18:00
休館日:日、月(ただし、10/26、27、11/2、11/3は開館)
*「台中メトロポリタンオペラハウス」の正式名称は「台中国立歌劇院」に決定。
TOTOギャラリー・間では第150回目の展覧会に、国際的に高い評価を受ける建築家である伊東豊雄を迎えて、『台中メトロポリタンオペラハウスの軌跡 2005-2014』を開催する。
TOTO株式会社が社会貢献活動の一環として運営している同ギャラリーは、1985年の開設以来、国内外の建築家やデザイナーの個展を開催している。また、展覧会ごとに講演会を開催し、95年以降はTOTO出版との連動することで関連書籍の刊行することで、建築家、デザイナーの思想、価値観を多面的に伝えることに取り組んでいる。
本展では、9年の歳月を経て完成像を見せ始めた「台中メトロポリタンオペラハウス」の軌跡を紹介する。伊東は2005年のコンペティションで、「エマージング・グリッド(生成するグリッド)」の概念に基づいた空間を提案し、その設計者に選ばれる。以来、NPO「これからの建築を考える」の設立や私塾の開講、東日本大震災後の「みんなの家」プロジェクトなどの活動に取り組みつつ、同プロジェクトの構造的な問題、予算的な問題などの試行錯誤を繰り返してきた。このような期間を経て、新たな空間を生み出そうとする同プロジェクトの軌跡を模型、ドキュメント映像、ギャラリーの屋外スペースに再現したモックアップを通じて振り返る。
会期中、よみうりホールで開催される講演会のほか、日々完成に近づく最新情報を展示会場内で報告する「台中メトロポリタンオペラハウス」現場報告会(仮)を実施予定。また、本展にあわせて、関連書籍として『伊東豊雄の建築2 2002-2014』(TOTO出版)を刊行する。
伊東豊雄は、1941年朝鮮京畿道京城府(現・ソウル)生まれ。65年に東京大学工学部を卒業すると、菊竹請訓建築設計事務所を経て、71年にアーバンロボットを設立し独立する(79年より伊東豊雄建築設計事務所に改称)。「中野本町の家(White U)」(1976)や「シルバーハット」(1984)など個人住宅の設計を中心に手がける。2001年には、構造家の佐々木陸朗と協働して「せんだいメディアテーク」を手がけ、日本建築学会賞(作品)を受賞する。そのほか、ヴェネツィア・ビエンナーレの生涯功績への金獅子賞(2002)、王立英国建築家協会(RIBA)ゴールドメダル(2006)、高松宮殿下記念世界文化賞(2010)、プリツカー賞(2013)などを受賞している。東日本大震災後に提案した「みんなの家」を提案し、コミッショナーとして参加した2012年の第13回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の日本館プラン「ここに、建築は、可能か」で国別参加部門の金獅子賞を受賞している。近年手がけた建築には、高雄ワールドゲームズメインスタジアム(2009)、今治市伊東豊雄建築ミュージアム(2011)、「台湾大学社会科学部棟」(2014)などがあり、現在は「みんなの森 ぎふメディアコスモス」などのプロジェクトが進行中。2011年には私塾「伊東建築塾」を設立し、これからのまちや建築のあり方を考える場としてさまざまな活動を行なっている。
関連イベント
伊東豊雄講演会「台中メトロポリタンオペラハウスの軌跡 2005-2014」
2014年10月29日(水)18:30-20:00(開場:17:30)
会場:ようみりホール
定員:1,100名
参加方法:事前申込制 ※既に申込終了