西澤徹夫 偶然は用意のあるところに @ TOTOギャラリー・間


展覧会ポスター 上:西宮の場合 兵庫県|2016|酒井真樹・安藤僚子と共同設計 ©️Shin Hamada 
下:八戸美術館 青森県|2021|浅子佳英・森純平と共同設計 ©️Otoha Takenami

 

西澤徹夫 偶然は用意のあるところに
2023年9月14日(木)- 11月26日(日)
TOTOギャラリー・間
https://jp.toto.com/gallerma/
開館時間:11:00-18:00
休館日:月、祝(ただし9/23は開館)
展覧会URL:https://jp.toto.com/gallerma/ex230914/

 

TOTOギャラリー・間では、京都市京セラ美術館や八戸市美術館をはじめとする文化施設や美術展の会場構成など美術館関係の仕事を数多く手がけている建築家、西澤徹夫の個展「偶然は用意のあるところに」を開催する。

西澤徹夫(1974年京都府生まれ)は、2000年に東京藝術大学美術研究科建築専攻を修了し、青木淳建築計画事務所勤務(2000-2005)を経て、2007年に西澤徹夫建築事務所を設立する。「京都市美術館再整備事業基本設計・実施設計監修」(2019、共同設計:青木淳建築計画事務所)、「八戸市新美術館設計」(2021、共同設計:浅子佳英、森純平)など、美術館・文化施設の設計に関わるほか、「東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル」(2012)、「映画をめぐる美術──マルセル・ブロータースから始める」展会場構成(東京国立近代美術館、2014)、「Re: play 1972/2015―『映像表現’72』展、再演」(東京国立近代美術館、2015)など、展覧会の会場構成も数多く手がける。これまでに「京都市京セラ美術館」で第8回京都建築賞、2021年日本建築学会賞(作品)、2020年度JIA日本建築大賞、第30回AACA賞、第62回毎日芸術賞など、「八戸市美術館」で2022年度JIA日本建築大賞、第43回東北建築賞などを受賞。2023年より京都工芸繊維大学の特任教授を務める。

 


上:京都市京セラ美術館 京都府|2019|青木淳建築計画事務所と共同設計 ©️Daici Ano 
下:西宮の場合 兵庫県|2016|酒井真樹・安藤僚子と共同設計 ©️Shin Hamada


上:東京国立近代美術館エントランスホールリニューアル(開館60周年記念事業) 東京都|2012 ©️Yutaro Tomii 
下:907号室の場合 東京都|2016 ©️Norito Yamauchi

 

西澤は「建築の全体性とは、どこまでのことを指すのか?」と問い、「建築が扱う対象はどんどんふくらんでいくこと、具象として現れたものの裏側にこそ、私たちが建築と呼ぶものの核心のようなものが内在していること。そのような不可視のものを計画することの過程にこそ建築の魅力があるのではないか」と述べる。細菌学者のルイ・パスツールの言葉を引いた本展のタイトル「偶然は用意のあるところに(Chance favors the prepared mind.)」は、いまだ見えていない核心に触れるためにできうる限りすべての準備を整えておくという西澤の建築との向き合い方を表すもの。

西澤が「自らも未だ気づいていない何かを発見するプロジェクト」と捉える本展は、本展のために制作した断片化された模型の再構成を通じて、単体のプロジェクトにとどまらないプロジェクト同士の関係から、建築の抱えている豊かな内面について想いを巡らし、西澤の思考を考察する機会となる。

 


上:京都市京セラ美術館1周年記念展 森村泰昌:ワタシの迷宮劇場 京都府、京都市京セラ美術館|2022 ©️Fumitaka Miyoshi 
下:光のメディア 東京都、東京都写真美術館|2022 ©️Osamu Sakamoto

 

西澤徹夫講演会「偶然は用意のあるところに」
2023年10月5日(木)18:30-20:00(開場:17:30)
会場:イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング4F)
定員:500名(予定)/参加無料
参加方法:事前申込制、TOTOギャラリー・間ウェブサイトより申込
申込期間:2023年7月18日(火)-9月24日(日)※応募者多数の場合、抽選の上、9月29日(金)までに結果を連絡
※未就学児不可
https://jp.toto.com/gallerma/ex230914/sympsm.htm

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