能作文徳+常山未央展:都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築 @ TOTOギャラリー・間


展覧会ポスター 都市菌ダイアグラム ©能作文徳+常山未央

 

能作文徳+常山未央展:都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築
2024年1月18日(木)-3月24日(日)
TOTOギャラリー・間
https://jp.toto.com/gallerma/
開館時間:11:00–18:00
休館日:月、祝(ただし2/11は開館)
展覧会URL:https://jp.toto.com/gallerma/ex240118/

 

TOTOギャラリー・間では、建築設計や論考執筆に加え、国内外の大学を拠点に、建築と都市と生態系の関係性リサーチを続ける能作文徳と常山未央の個展「都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築」を開催する。

能作文徳(1982年富山県生まれ)は、2007年に東京工業大学大学院建築学専攻を修了し、クロアチア・ザグレブのnjiric+ arhitekti勤務を経て、2010年に能作文徳建築設計事務所を設立。主な作品に「高岡のゲストハウス」(設計:能作文徳+能作淳平、2016)、「西大井のあな 都市のワイルド・エコロジー」(設計:能作文徳+常山未央、2017-)、「ピアノ室のある長屋」(2018)、「明野の高床」(2021)、「氷見移住ヴィレッジ」(設計:能作文徳+常山未央、2021)、「杭とトンガリ」(2023)。単著『野生のエディフィス』(LIXIL出版、2021)のほか、共著も多数。2016年には第15回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の日本館展示に能作アーキテクツとして参加。また、2019年の第58回ヴェネツィア・ビエンナーレの日本館展示にも下道基行らとともに参加している。

常山未央(1983年神奈川県生まれ)は、2008年にスイス連邦工科大学ローザンヌ校建築学科を修了し、スイス・バーゼルのHHFアーキテクツ勤務を経て、2012年にマデリン・ケスラーとともにStudio mnmを設立。主な作品に「不動前ハウス」(2013)、「西大井のあな 都市のワイルド・エコロジー」(設計:能作文徳+常山未央、2017-)、「氷見移住ヴィレッジ」(設計:能作文徳+常山未央、2021)。能作と同じく、2016年に第15回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展の日本館展示に参加している。

 


能作文徳+常山未央「西大井のあな」外観 ©Jumpei Suzuki 東京都 2017年~(2021年撮影)


能作文徳+常山未央「西大井のあな」吹抜け ©Jumpei Suzuki 東京都 2017年~(2021年撮影)

 

能作と常山が2017年より手がける自宅兼事務所の「西大井のあな 都市のワイルド・エコロジー」は、鉄骨造の中古住宅に光と熱が循環する孔を開け、コンクリートで覆われた外構を自分たちの手ではつり、土中改善を行うなど、エコロジカルな視点での改修を継続し、ふたりが他で得た学びを実験し、次のプロジェクトへと展開させる実践の場となっている。また、ふたりは都市を「人間の手が入った多様な生物が暮らす居住域」と見做し、課題を抱える現代の都市の一部を分解し、その養分を吸収し、菌(きのこ)のように成長する、そんな腐敗と再生の網目の結節点として建築を捉え、野生や伝統知を手に、網目に切り込みを入れつなぎ直すことにより、複数種のネットワークを構築を目指す。

本展では、「西大井のあな」改修の記録とさらなる改修案、能作、常山それぞれのプロジェクトや、最新作「秋谷の木組(秋谷スマートハウスE棟)」をはじめとする共同のプロジェクトの断面図や模型、TOTOギャラリー・間の中庭に学生とともに自主施工した「タイニーハウス」などを通じて、網目をつなぎ直すために誰もが真似できる小さな試行錯誤の共有を試みる。(展覧会コンセプト「都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築」

 

関連イベント
能作文徳+常山未央講演会「都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築」
2024年1月26日(金)18:30-20:00(開場:17:30)
会場:イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング4F)
定員:500名
料金:参加無料
参加方法:事前申込制、TOTOギャラリー・間ウェブサイトより申込
申込期間:2023年11月9日(木)-2024年1月19日(金)※応募者多数の場合、抽選の上、1月19日(金)までに結果を連絡
※未就学児不可
https://jp.toto.com/gallerma/ex240118/sympsm.htm

 


「西大井のあな」ドローイング


「秋谷の木組(秋谷スマートハウスE棟)」断面図 ©Fuminori Nousaku Architects + Studio mnm

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