チェン・フェイ展|父と子 @ ワタリウム美術館

チェン・フェイ《PDF》2025年、リネンにアクリル、120x100cm

 

チェン・フェイ展|父と子
2025年7月3日(木)-10月5日(日)
ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/
開館時間:11:00–19:00
休館日:月(ただし7/21、8/11、9/15は開館)
展覧会URL:http://www.watarium.co.jp/jp/exhibition/202507/

 

ワタリウム美術館では、中国人画家チェン・フェイによる個展「チェン・フェイ展|父と子」を開催する。

チェン・フェイ[陳飛](1983年山西省生まれ)は、一人っ子政策施行後の80後世代に属し、マンガやアニメといった大衆文化の影響を受けながら、緻密かつ写実的な筆致による絵画作品を制作してきた。政治的なグランドナラティブが失われた時代において、日常に散在する時間の断片をすくい上げて再構成することに長けた画家であり、中国の近代化におけるリアリズムの系譜を継承しつつ、個人の経験に根ざした時間感覚の中で人間の姿を描き出している。2005年に北京電影学院を卒業、現在は北京を拠点に活動。近年の主な展覧会に、個展「グランドロビー」(ル・コンソーシアム現代美術センター、ディジョン、2025)、「目 中国:新世代のアーティストたち」(ポンピドゥー・センター、パリ、2024)、「愛のグリッチ:新しい公式」(東京藝術大学美術館陳列館、2023)、個展「朝市」(余徳耀美術館、中国上海、2021)など。2012年にマルティーニ「未来の芸術英才に注目賞」、2007年に中国新鋭絵画賞を受賞している。

 

チェン・フェイ《ラブレター》2024年、リネンにアクリル、290x220cm
チェン・フェイ《漫画家の出張》2024年、リネンにアクリル、290x220cm

 

本展では、ナチス時代に生きたドイツの著名な漫画家、E.O.プラウエン(1903-1944)が制作した名作『Vater und Sohn(父と子)』を出発点に、2022年から2025年にかけて描かれた新作絵画15点、高さ7mの壁画、インスタレーション、ドキュメントなどを、サイトスペシフィックな空間で展示する。初めて自身の子どもを描いた《超自然》、自身と妻、子どもをモチーフにした家族写真的な作品《漫画家の出張》、早産で生まれた子どもの健康状態を記録するために排便を撮影し、それを元に描いた《ラブレター》など、家族や親しい知人との関係を描き、自伝的なアプローチを用いて、中国人画家としてのアイデンティティについての物語を織り交ぜた作品を発表する。

 

チェン・フェイ《超自然》2022年、リネンにアクリル、金箔、120x100cm
「父と子」ドキュメントより

 

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