コレクション特集「具体美術協会/芦屋」「アプローチ!―アーティストに学ぶ世界のみかた」@ 芦屋市立美術博物館


第1回具体美術展(1955年、小原会館・東京)写真提供:大阪中之島美術館

 

コレクション特集「具体美術協会/芦屋」「アプローチ!―アーティストに学ぶ世界のみかた」
2024年4月13日(土)-6月9日(日)
芦屋市立美術博物館
https://ashiya-museum.jp/
開館時間:10:00–17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(4/29、5/6は開館)4/30、5/7
展覧会担当:大槻晃実(芦屋市立美術博物館学芸員)、川原百合恵(芦屋市立美術博物館学芸員)
展覧会URL:https://ashiya-museum.jp/exhibition/18423.html

 

芦屋市立美術博物館では、結成70周年を迎える具体美術協会(具体)の活動を概観する「具体美術協会/芦屋」と、制作を通して世界と関わるアーティストの視点と制作の手法に着目した「アプローチ! ―アーティストに学ぶ世界のみかた」のふたつの特集の下に約1,500点の収蔵作品から厳選した作品を紹介する。

具体美術協会(具体)は、兵庫県芦屋市に在住していた、関西において戦前から前衛画家として活躍していた吉原治良をリーダーに、彼に作品の批評を受けていた阪神間の若い作家たちによって、1954年に結成された前衛美術グループ。吉原治良による「人の真似をするな」というスローガンを掲げ、「われわれの精神が自由であるという証を具体的に提示したい」(『具体』創刊号より)という理念のもと、会員たちは何ものにもとらわれない自由な発想と、新しい美の創造に向けた独創的な作品の発表を続けた。

本特集「具体美術協会/芦屋」では、それまでの美術の概念にとらわれない実験的、独創的な作品を数多く生み出した「具体」の18 年を、35名の作品約45点の展示のほか、機関誌『具体』やグタイピナコテカで開催された各作家の個展パンフレット、展覧会関係資料、記録写真や記録映像により、「具体」の活動を振り返る。

出品作家は、今井祝雄、上前智祐、浮田要三、小野田實、金山明、菅野聖子、聴濤襄治、喜谷繁暉、木梨アイネ、坂本昌也、嶋本昭三、白髪一雄、白髪富士子、鷲見康夫、田井智、高崎元尚、田中敦子、田中竜児、坪内晃幸、名坂千吉郎、名坂有子、堀尾昭子、堀尾貞治、前川強、正延正俊、松谷武判、松田豐、 向井修二、村上三郎、元永定正、山崎つる子、吉田稔郎、ヨシダミノル、吉原治良、吉原通雄(50音順)。

 


田中敦子《作品》1957年 油性インク、油彩、紙 ©Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association、芦屋市立美術博物館蔵


名坂有子《UNTITLED》1963年 アクリル、板、芦屋市立美術博物館蔵


菅野聖子《作品》1965年頃 塗料、ダンボール、板、芦屋市立美術博物館蔵

 

一方、「アプローチ!―アーティストに学ぶ世界のみかた」では、世界にあふれる物事を独自の視点でとらえ、作品によって可視化するアーティストたちの視点とアプローチに焦点を当てる。本特集では、芦屋市立美術博物館が所蔵するアーティストの絵画、立体、写真作品を「自然」「社会・人間」「造形」など、アーティストが制作の動機・題材としたものをキーワードとして、作品とともに紹介する。

出品作家は、蟻田哲、植松奎二、清水九兵衛、デイヴィッド・ナッシュ、戸谷成雄、中川佳宣、ハナヤ勘兵衛、舟越保武、紅谷吉之助、堀尾貞治、松井正、三島喜美代、元永定正、渡辺信子(50音順)。

 


中川佳宣《果実あつめ》1990年 ミクストメディア、芦屋市立美術博物館蔵


松井正《オリャンタイ・タンボ》1985年 油彩、布、芦屋市立美術博物館蔵


渡辺信子《UNTITLED》1994年 布、板、芦屋市立美術博物館蔵

 

関連イベント
まなびはく・講座「『具体』研究と1980年代」
2024年6月1日(土)14:00–16:00(予定)
講師:尾﨑信一郎(鳥取県立美術館館⾧予定者)、平井章一(関西大学文学部教授)
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:80名(予定)※申込不要、直接会場へ
参加費:無料(要観覧券)

びはくルーム・ワークショップ「植物を写す『蜜蝋ドローイング』」
2024年5月18日(土)13:00–16:00
講師:中川佳宣(美術家、大阪芸術大学美術学科教授)
会場:芦屋市立美術博物館 体験学習室ほか
対象:小学3年生以上
定員:20名(事前申込制、応募多数の場合は抽選)
参加費:200円(要観覧券)
※申込方法は公式ウェブサイトを参照

学芸員によるギャラリートーク
2024年4月20日(土)、5月11日(土)、5月12日(日)、6月9日(日)予定
各日:14:00–(1時間程度)
ガイド:芦屋市立美術博物館学芸員(大槻晃実、川原百合恵)
会場:芦屋市立美術博物館 展示室
参加費:無料(ただし4/20、6/9は要観覧券)
※申込不要、直接会場へ

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