今井祝雄 ―長い未来をひきつれて @ 芦屋市立美術博物館


今井祝雄《Red Light―L》より 1976年 ゼラチンシルバー・プリントに一部手彩色 作家蔵

 

特別展
今井祝雄 ―長い未来をひきつれて
2024年9月14日(土)-11月17日(日)
芦屋市立美術博物館
https://ashiya-museum.jp/
開館時間:10:00–17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(9/16、9/23、10/14、11/4は開館)、9/17、9/24、10/15、11/5
展覧会担当:大槻晃実(芦屋市立美術博物館学芸員)
展覧会URL:https://ashiya-museum.jp/exhibition/exhibition_new/18772.html

 

芦屋市立美術博物館では、1960年代中頃より具体美術協会(具体)の新時代を担うメンバーのひとりとして活躍し、その後も幅広い表現方法を通して、「空間」「時間」「現象」「存在」といった人間にとっての根源的な主題について考察する作品を数多く手がけてきた今井祝雄の美術館初個展「今井祝雄 ―長い未来をひきつれて」を開催する。

今井祝雄(1946年大阪府生まれ)は、大阪市立工芸高等学校在学中の1964年に初個展「17才の証言」(ヌーヌ画廊、大阪、1964)を開催し、第14回具体美術展に初出品すると、翌年には最年少作家として具体会員となる。1966年に「第10回シェル美術賞」で一等賞を受賞し、同年7月にグタイピナコテカで個展を開催、絵画や立体作品、モーターを利用した作品を具体で発表する一方、「第1回草月実験映画祭」(草月会館ホール、東京、1967)や「現代の空間’68 ―光と環境」(そごう、神戸、1968)では映像や光による作品を発表するなど、具体の新時代を担うメンバーのひとりとして活躍する。1970年代以降は、写真や映像、音などのメディアを用いた、空間や環境についての深い思索にもとづく作品や、パフォーマンスを含む身体的な表現を展開すると同時に、街中の公共的空間に作品を設置する活動にも取り組み、現在に至るまで国内外で精力的に発表を続けている。近年も「風景論以後」(東京都写真美術館、2023)、「開館50周年 今こそGUTAI 県美の具体コレクション」(兵庫県立美術館、2020-2021)、「in number, new world/四海の数」(芦屋市立美術博物館、2019)、第31回イメージフォーラム・フェスティバル「切断された時間・繋がれた時間:今井祝雄特集」(イメージフォーラム東京、ほか、2017)、「Performing for the Camera」(テート・モダン、ロンドン、2016)、「Re:play 1972/2015―「映像表現 ’72」展、再演」(東京国立近代美術館、2015)、「具体:素晴らしい遊び場」(グッゲンハイム美術館、ニューヨーク、2013)などで作品を発表。

 


今井祝雄、グタイピナコテカでの個展会場風景、1966年 作家蔵

 

作家活動60年の節目に開催する本展では、新作《瀑布-ビデオの時代》をはじめ、1960年代から80年代に発表された平面、写真、映像、音などのメディアを用いた作品や関連資料約100点を、時代をさかのぼる形で紹介し、今井祝雄という作家の知られざる全体像を明らかにする。また、会期中には未発表の映像作品を含め、1970年代から80年代に制作した映像作品を中心とした上映会も開催(日程は下記を参照)。

 


今井祝雄《Pizza Time》1983年 パフォーマンス/カラー、サウンド(9分51秒) 作家蔵

 

関連イベント
特別イベント「DVD上映+パフォーマンス+トーク」
2024年9月21日(土)13:00–17:00(予定)
プログラムA「円、パーティーでピザを食べる」13:00-
《円》(1967)、《ツリーパフォーマンス》(1984)、《Pizza Time》(1983)
プログラムB「素描、歩く石、椅子と机の上から、穴を覗く」14:30-
《素描/影像 1973 / 2021》(1973 / 2021)、《百歩石》(1986)、《マレーネ・ディートリヒ》(1982)、《On the Table》(2012)、《穴の男・ 覗く人》(1988 / 2022)
出演:今井祝雄(本展出品作家)、林勇気(映像作家)
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:60名(申込不要)
参加費:無料(ただし要観覧券)
https://ashiya-museum.jp/event-program/event-program_new/18852.html

上映会「時間劇場:1970年代―80年代を中心に」 ※映像作品をループ上映
2024年10月19日(土)、11月2日(土)、11月16日(土)10:00–17:00
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:60名(申込不要)
参加費:無料(ただし要観覧券)
https://ashiya-museum.jp/event-program/event-program_new/18850.html

 


今井祝雄《矩形の時間》1980年 ビデオテープによるパフォーマンス(21分18秒) 作家蔵

 

対談「たとえば目と耳について」
2024年10月6日(日)14:00–15:30
講師:今井祝雄(本展出品作家)、藤本由紀夫(アーティスト)
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:60名(申込不要)
参加費:無料(ただし要観覧券)
https://ashiya-museum.jp/event-program/event-program_new/18844.html

今井祝雄と“石”巡り
2024年10月26日(土)13:00–16:00(予定)
案内人:今井祝雄(本展出品作家)
訪問地:新大阪、南船場、豊中ほか ※小雨決行
定員:15名(要事前申込)
参加費:200円(レクリエーション保険代)、要観覧券 ※移動に伴う交通費は別途各自負担
※参加希望者は、10/18(金)までにメールもしくは電話にて申込。応募者多数の場合は抽選。詳細は下記URLを参照
https://ashiya-museum.jp/event-program/event-program_new/18833.html

学芸員によるギャラリートーク
2024年9月16日(月・祝)、10月12日(土)各日14:00–(1時間程度)
会場:芦屋市立美術博物館 展示室・ホール
参加費:無料(ただし要観覧券)
※申込不要
https://ashiya-museum.jp/event-program/event-program_new/18829.html

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