ナオミ・リンコン・ガヤルド「ホルムアルデヒド・トリップ」@ Gallery PARC、京都芸術センター


 

ナオミ・リンコン・ガヤルド「ホルムアルデヒド・トリップ」
2024年1月13日(土)-1月28日(日)
Gallery PARC
https://galleryparc.com/
開廊時間:13:00–19:00
休廊日:水、木
展覧会URL:https://galleryparc.com/pages/exhibition/ex_2024/2024_0113_naomi.html

 

京都精華大学は、「マイノリティの権利、特にSOGIをはじめとした〈性の多様性〉に関する知識と、それらを踏まえた表現倫理のリテラシーを備えたアートマネジメント人材育成プログラム|「あなたの隣を歩く人がいる」(令和5年度文化庁「大学における文化芸術推進事業」/プロジェクト監修:山田創平(京都精華大学国際文化学部長・教授))」 の一環として、メキシコを拠点に活動するナオミ・リンコン・ガヤルドの展覧会「ホルムアルデヒド・トリップ」をGallery PARCにて開催。また、同名の上映パフォーマンスを京都芸術センターで開催する。

ナオミ・リンコン・ガヤルド(1979年ノースカロライナ州生まれ)は、シアターゲームやポピュラーカルチャー、メソアメリカの宇宙論、スペキュレイティブ・フィクション、土地特有の祭礼や工芸、脱植民地主義的フェミニズム、そしてクィア・オブ・カラー(有色のクィア)批評への関心を融合させた作品を特徴とし、脱植民地主義的クィア(cuir)の視座から、リサーチに基づきつつ批判的観点を取り入れた神話的な世界観を練り上げ、ネオコロニアルな環境における対抗世界の創造について考察している。現在は、メキシコシティとオアハカを拠点に制作活動を行なう。近年の主な展覧会やパフォーマンス公演に、「Tzitzimime Trilogy〔ツィツィミメ三部作〕」(La Casa Encendida、マドリード、2023)、第59回ヴェネツィア・ビエンナーレ メキシコ館(2022)、第34回サンパウロ・ビエンナーレ(2021)、単独公演「Una Trilogía de Cuevas〔洞窟三部作〕」(オアハカ現代美術館、2020)、単独公演「May your thunder break the sky〔あなたの雷が空を砕かんことを〕」(クンストラウム・インスブルック、2020)、第11回ベルリン・ビエンナーレ(2020)、単独公演「Heavy Blood〔重き血〕」(実験美術館エル・エコ、メキシコシティ、2019)などがある。2023年2月17日には、京都精華大学オンライン公開講座内で、菅野優香(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教員)やほんまなほ(大阪大学 CO デザインセンター教授)のレクチャーと併せて、《ホルムアルデヒド・トリップ》のオンライン上映が行なわれた。

 


ナオミ・リンコン・ガヤルド《ホルムアルデヒド・トリップ》Photo: Fabiola Torres Alzaga


ナオミ・リンコン・ガヤルド《ホルムアルデヒド・トリップ》Photo: Fabiola Torres Alzaga

 

展覧会(Gallery PARC)と上映パフォーマンス(京都芸術センター)のふたつの形式で紹介する《ホルムアルデヒド・トリップ》(2017)は、先住民の土地や女性の権利を守るために活動し、2010年に凶弾に倒れた環境保護アクティビスト、ベティ・カリーニョ(1973-2010)が冥界を旅する物語を想像した作品。新大陸の探検家によってホルマリン液で保存されたアホロートル(メキシコサンショウウオ)がガイドとなり、過去と現代におけるネオコロニアルな環境をたゆたう亡霊や精霊たちとともに、視る者を黄泉の国の旅路へと案内する。

京都芸術センターでの上映パフォーマンスは、ガヤルドとともに、メキシコ系アメリカ人でシンガーソングライターのサン・チャ、カリフォルニア州オークランドを拠点に活動するインプロヴァイザー、パフォーマー、サウンドアーティストのダニシュタ・リヴェロがライブ・ミュージシャンとして出演。また上演前日の1月13日には、ガヤルドのアーティスト・トークが橋本梓(国立国際美術館主任研究員)を聞き手に京都芸術センターで行なわれる。

 


ナオミ・リンコン・ガヤルド《ホルムアルデヒド・トリップ》Photo: Fabiola Torres Alzaga

 

関連イベント
上映パフォーマンス
「ホルムアルデヒド・トリップ」
2024年1月14日(日)18:00–(開場:17:30/上演は約1時間を予定)
出演:ナオミ・リンコン・ガヤルド、サン・チャ、ダニシュタ・リベラ
会場:京都芸術センター フリースペース(南館1F)
定員:100名(要事前申込)※申込締切:2024年1月13日
料金:無料
https://tonari-aruku.kyoto-seika.ac.jp/event/413/

アーティスト・トーク
2024年1月13日(土)16:00–18:00
出演:ナオミ・リンコン・ガヤルド
聞き手:橋本梓(国立国際美術館主任研究員)
通訳:佐藤まな
会場:京都芸術センター 大広間(西館2F)
定員:100名(要事前申込)※申込締切:2024年1月12日
料金:無料
https://tonari-aruku.kyoto-seika.ac.jp/event/522/

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