コレクション2 特集展示:メル・ボックナー @ 国立国際美術館


メル・ボックナー《セオリー・オブ・スカルプチャー(引用)》 1972年 国立国際美術館蔵 © Mel Bochner

 

コレクション2 特集展示:メル・ボックナー
2023年2月4日(土)– 5月21日(日)
国立国際美術館
https://www.nmao.go.jp/
開館時間:10:00–17:00(金曜・土曜は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、5月1日は開館)
展覧会URL:https://www.nmao.go.jp/events/event/collection20230204/

 

国立国際美術館では、「特集展示:メル・ボックナー」と題し、昨年度新たに購入したコンセプチュアル・アートの先駆的存在のひとり、メル・ボックナーの《セオリー・オブ・スカルプチャー(カウンティング)&プライマー》(1969-73)を収蔵後初めて展示する。同館コレクションからボックナーと同時代に活躍した日本人アーティストの作品とともに、コンセプチュアル・アートについて考察する展覧会となる。

メル・ボックナー(1940年ピッツバーグ生まれ)は、60年近いキャリアを通じて、コンセプチュアル・アートの中心的存在として、彫刻、インスタレーション、絵画、ドローイング、写真など、さまざまな媒体を用いて作品を制作してきた。1966年にニューヨークのビジュアル・アーツ・スクール・ギャラリーで、ドナルド・ジャッド、エヴァ・ヘス、ソル・ルウィット、ダン・グレアム、ジョン・ケージらのドローイングをファイルに収録したゼロックス・コピーによるアーティスト・ブック《必ずしも芸術として見られる必要のないワーキング・ドローイングとそのほかの視覚的なもの》(1966年、豊田市美術館蔵)を発表する。展示会場の中央に配置された4つの台座にファイルのみが置かれた展示は、コンセプチュアル・アートによる最初の展覧会として位置付けられている。初期作品では、ルウィット、ヘス、ロバート・スミッソンといった1960年代に登場したアーティストらと同じく、合理的なシステム(数字、計測、定義)を用いて、存在の非合理性や暫定的な在り方の探求し、また、多くの理論的著作も記している。近年は、言語の視覚的表現におけるイメージと意味の相互関係を探る絵画的実践も手がけている。

本展示には、ボックナーのほか、荒川修作、河原温、高松次郎、中西夏之、オノ・ヨーコ、斎藤陽子、塩見允枝子(千枝子)、 岡崎和郎、植松奎二、安齊重男らの作品が出品される。

 


メル・ボックナー《セオリー・オブ・スカルプチャー(五つの石/四つの間)》1972年 国立国際美術館蔵 © Mel Bochner


メル・ボックナー《セオリー・オブ・スカルプチャー(ピタゴラスの定理についての黙想)》1972年 国立国際美術館蔵 © Mel Bochner


メル・ボックナー《プライマー(ピタゴラスの定理についての黙想)》1973年 国立国際美術館蔵 © Mel Bochner

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