第23回中之島映像劇場「光の布置―前田真二郎レトロスペクティブ―」@ 国立国際美術館


前田真二郎《日々”hibi” AUG》2008-2022年

 

第23回中之島映像劇場「光の布置―前田真二郎レトロスペクティブ―」
2022年11月12日(土)、11月13日(日)
国立国際美術館 地下1階講堂
https://www.nmao.go.jp/
定員:50名(先着順、要事前予約)
上映会担当:田中晋平(国立国際美術館 客員研究員)
上映会URL:https://www.nmao.go.jp/events/event/theater_023/

 

「美術と映像」の歴史的な変遷を探り、映像における現代の状況を考察する中之島映像劇場。23回目となる本企画では11月12日、13日の二日間にわたり、映像作家・前田真二郎の回顧上映を開催する。

前田真二郎(1969年大阪府生まれ)は、映像メディアを「未知を発見する道具」と捉え、作者の無意識を含む「記録」を表現に展開。絵画や写真などの視覚芸術、平面表現の系譜としての映像のあり方を探求している。1990年代初頭にイメージフォーラム・フェスティバルの作品公募に入賞し、その後も実験映像やドキュメンタリー、メディアアートの枠を横断する、パーソナルな映像表現の可能性を開拓している。個人での制作活動に加え、他領域のアーティストとの共同制作、展覧会の企画にも携わり、映像レーベル「SOL CHORD」を立ち上げるなど、新たな作品の流通・発表方法も探求している。本企画でも上映する「BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW」と「日々”hibi” AUG」のシリーズは、2008年に開始し、現在も制作を継続する断続的な日常のドキュメントで、国際映画祭などでも上映されて注目を浴びている。

 


前田真二郎《BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW 2008-2022》2008-2022年

 

本企画では、最初期のビデオアートから2022年夏に撮影された最新作まで、多方向へと展開される前田の作品群の布置を浮かび上がらせる。また、布置(constellation)は、特別なルール設定に基づき、撮影した映像や録音された声を再構成していく前田の制作方法にも重なるキーワードであり、目指すべき映像表現に通じる概念として作者が語っている言葉でもある。二日間の上映を通じて、過去の記憶と現在、未来の予感を縫い合わせるその方法とイメージの力で、鑑賞者の思考と感覚を揺さぶってきた前田真二郎の軌跡を辿る。

 

上映スケジュール
Aプログラム|2022年11月12日(土)10:30-(※冒頭、担当者による解説あり)
《日々 “hibi” 13 full moons》(SD-digital/2005年/96分)
Bプログラム|2022年11月12日(土)13:30-
《20》(VHS-video/1990年/5分)
《FORGET AND FORGIVE》(VHS-video/1991年/14分)
《VIDEO SWIMMER IN BLUE》(VHS-video/1992年/12分)
《TELEVISION BY VIDEO BY TELEVISION》(VHS-video/1993年/5分)
《L》(Hi-8 video/1995年/25分)
《Braille》(Hi-8 video/1996年/11分)
Cプログラム|2022年11月12日(土)15:10-
《王様の子供》(DV, SD-digital→16mm/1998年/40分)製作:愛知芸術文化センター
《オン》(DV, SD-digital/2000年/72分)
Dプログラム|2022年11月12日(土)17:40-
《日々”hibi” AUG》(FHD-digital/2008-2022年/120分)

 

Eプログラム|2022年11月13日(日)11:00-(※冒頭、担当者による解説あり)
《on2》(DV, SD-digital/2003年/5分)
《中也を想い、サンボする》(DV, SD-digital/2006年/10分)製作:山口情報芸術センター[YCAM]
《Wedding 結縁》(DV, SD-digital/2007年/15分)製作:佐野画廊
《星座》(FHD-digital/2009年/20分)製作:佐野画廊
《GOLDEN TIME》(FHD-digital/2019年/8分)
Fプログラム|2022年11月13日(日)13:00-(※Dプログラムと同じ作品を上映)
《日々”hibi” AUG》(FHD-digital/2008-2022年/120分)
Gプログラム|2022年11月13日(日)15:30-
《BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW 2008-2022》(FHD-digital/2008-2022年/50分)
終了後・アフタートーク:前田真二郎

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