あざみ野コンテンポラリーvol.12 對木裕里『ばらばらの速度』@ 横浜市民ギャラリーあざみ野


對木裕里《longing for #1》2020年

 

あざみ野コンテンポラリーvol.12
對木裕里『ばらばらの速度』
2021年10月9日(土)– 10月31日(日)
横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1
https://artazamino.jp/
開館時間:10:00–18:00
休館日:10/25
企画担当:佐藤直子(横浜市民ギャラリーあざみ野学芸員)

 

横浜市民ギャラリーあざみ野では、美術という枠や社会的評価にとらわれず、さまざまなジャンルのアーティストの表現活動に目を向けたシリーズ展「あざみ野コンテンポラリー」の第12回目の企画として、彫刻家の對木裕里の個展『ばらばらの速度』を開催する。

對木裕里(1987年神奈川県生まれ)は、当たり前とされている景色の成り立ちについて関心を寄せ、人や場所や時代が「もの」にどのような意味付けをしているのかを考察し、意味が転換する瞬間をかたちにした彫刻に取り組んでいる。有機的で不可思議な形状の面白さ、唐突にも感じられる素材の組み合わせ、パステルカラーによる彩色を特徴とする對木の彫刻は、一見すると粘土を手で造形したままのかたちのようでありながら、水粘土で原型をつくり石膏で型取りをするという少し手間のかかるプロセスを経てつくられる。また、石膏以外にも、對木は木材や石、ブロンズ、粘土、紙、カラービニール、時にはジャガイモや冬瓜といった野菜など様々な素材を用いて、自分にとってリアリティのある手触りやかたち、量感を求めた実験的な作品を数多く生み出している。

對木は2009年に武蔵野美術大学造形学部彫刻学科を卒業、2011年に京都市立芸術大学大学院彫刻専攻を修了し、現在は東京都に拠点を置く。近年の主な個展に『對木裕里展 手のたび では いっておいで』(神奈川県民ホールギャラリー、2021)、『みぞおちの石』(ギャラリーNEW新九郎、神奈川、2021)、『VOIDはひとつのMASSになる』(VOID A PART、滋賀、2020)、『玉と敷物』(switch point、東京、2019)、『對木裕里展』(板室温泉大黒屋、栃木、2017)、『ざらざら』(gFAL武蔵野美術大学、東京、2017)、『左みずうみ』(Alainistheonlyone、東京、2015)、『分け入って、分け入って』(古書まどそら堂、東京、2014)などがある。

 


對木裕里《longing for #2》2020年

 

本展の構想にあたり、「人の記憶は身体性によって結ばれ、何かを見て、何かを思い出す。ばらばらなモノは身体によってつながる」と述べた對木は、「ばらばらの集合体としてつくられた彫刻」を創作の手がかりとした未発表の新作を中心に、ちょっとナンセンス、かつ不思議なダンスに誘うような展示空間の創出を試みる。

 

関連イベント ※申込はこちら
アーティスト・トーク
出演:對木裕里(出品作家)
聞き手:佐藤直子(横浜市民ギャラリーあざみ野学芸員)
2021年10月9日(土)15:00–16:00
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野3階アトリエ
定員:40名(要事前申込・先着順)※保育あり(要事前申込)
参加費:500円(当日支払)

対談
出演:對木裕里、森啓輔(千葉市美術館学芸員)
2021年10月30日(土)15:00–16:30
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野3階アトリエ
定員:40名(要事前申込・先着順)※保育あり(要事前申込)
参加費:500円(当日支払)

ワークショップ「石と、石と全然ちがうもののレリーフ」
ファシリテーター:對木裕里
2021年10月23日(土)14:00–16:00
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野3階アトリエ
定員:15名(要事前申込・先着順)※小学生以上
参加費:1,000円(材料費込、当日支払)

 


對木裕里《初めてさわる》2018年


對木裕里《green finger》2018年


對木裕里《god hand #2》2018年

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