アートセンターをひらく 第Ⅱ期 @ 水戸芸術館現代美術ギャラリー


 

アートセンターをひらく 第Ⅱ期
2019年10月26日(土)- 2020年1月26日(日)
水戸芸術館現代美術ギャラリー
https://www.arttowermito.or.jp/
開館時間:9:30-18:00 入場は17:30まで
休館日:月(ただし、11/4、1/13は開館)、11/5、年末年始(12/27-1/3)、1/14
企画:竹久侑(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)

 

開館30周年を来年に控え、『アートセンターをひらく』と題した特別企画を通じて、アートセンターに求められる役割を多角的に再検討している水戸芸術館現代美術ギャラリー。アーティストや来場者の「創作と対話」のために活用した第Ⅰ期(3月2日〜5月6日)を経て、10月26日からはじまる第Ⅱ期は、展覧会を軸に、対話とさまざまな活動を育む場として、アートセンターを活用していく。

第Ⅱ期の軸となる展覧会では、第Ⅰ期に展示室をスタジオとして使用しながら、新作のリサーチやスタディー、制作のために水戸に約1ヶ月滞在した呉夏枝ハロルド・オフェイ末永史尚潘逸舟毛利悠子エマニュエル・レネの6名が新作を発表する。会期初日には、第Ⅰ期でもパフォーマンスを発表したハロルド・オフェイが、ジェームズ・ボールドウィンのエッセイ「Stranger in the Village」を着想源に移住者やLGBTQ当事者への取材を通じて制作したトークパフォーマンスを実施。また、第Ⅰ期から対話と身体表現のワークショップ「変身」を継続するダンサー・振付家の砂連尾理とワークショップ参加者約20名は、第Ⅱ期会期中もワークショップを公開で実施し、1月13日に最終発表を行なう。

 


毛利悠子《Flutter》2018年 撮影:Damian Griffiths 写真提供:Camden Arts Centre


潘逸舟、タイトル未定、2019年


ハロルド・オフェイ《Lounging》(くつろいだポーズ)2017/2019年 撮影:松本美枝子

 

第Ⅰ期に実施したさまざまな対話の場の経験を活かしてひらかれる「午後のお茶会」では、作品の示すさまざまな事柄を選び、アーティストやゲストを交え語り合う。呉夏枝、末永史尚、潘逸舟はそれぞれ自身の制作を基点とした対話の場を設け、砂連尾理は美学者の伊藤亜紗とともにワークショップのタイトルになっている「変身」について話し合う場をひらく。また、翻訳者の斎藤真理子を招き、ハン・ガンの『すべての、白いものたちの』(河出書房新社)を取り上げた韓国文学読書会では、韓国にルーツをもつ呉夏枝の作品を鑑賞し、文学の視点を交えて語り合う。そして、会期終盤の1月25日には「それでどうする?アートセンター」と題し、第Ⅰ期から重ねてきた対話を踏まえつつ、「アートセンターをひらく」試みを振り返り、次なるアートセンター像を描いていく対話の場をひらく。

また、第Ⅰ期で展示室に開設された特設カフェ「ひらくカフェ」は、第Ⅱ期ではワークショップ室に場所を移して再び開設される。プレオープンの11月1日から12月4日までは、関連プログラムや「部活動」の会場、来館時の休憩所として、フルオープンの12月5日以降は、アーティスト関連書籍や推薦図書、裁縫・工作のための道具を常備し、「お茶会」や部活動などさまざまな活動を行なう場として活用される。滞在制作や長期ワークショップ、展覧会、来場者による交流や活動の場、そして、これまでの蓄積を踏まえたさまざまなプログラムからなる『アートセンターをひらく』を通じて、アートセンターの多角的な役割を実践的に探っていく。

 


「高校生ウィーク2018」カフェ風景、2018年 撮影:川村麻純

 

関連企画(※申込は公式ウェブサイトを参照)
ハロルド・オフェイによるトークパフォーマンス
2019年10月26日(土)13:30-15:00
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー第4室
定員:30名(申込不要、先着順)
※整理券は当日11:30から配布

砂連尾理「変身」ワークショップ
2019年11月9日(土)、11月23日(土)、12月7日(土)、12月21日(土)、2020年1月11日(土)、1月12日(日)各日:13:30-16:30頃 ※途中休憩・延長の可能性あり。1月10日(金)17:00-18:00
最終発表:1/13(月・祝)
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー第7室
※公開ワークショップ実施中は、第7室の展示内容に変更あり

ドラァグクイーン・ストーリーアワー/読み聞かせ+工作ワークショップ
読み手:マダム ボンジュール・ジャンジ
2020年1月11日(土)
ワークショップ:14:00-15:00|座談会:15:30-16:30
対象:3-8歳とその保護者(ワークショップ)|どなたでも参加可能(座談会)
定員:15名(ワークショップ)|20名程度(座談会)※ともに要申込・抽選
※Drag Queen Story Hour 東京読み聞かせの会:http://dragqueenstoryhour.tokyo/

 


砂連尾理《変身》ワークショップ風景 2019年 撮影:松本美枝子


末永史尚《再配置できる絵画》2019年(参考図版)

 

午後のお茶会
呉夏枝との茶話会
2019年10月27日(日)14:00-16:00
定員:15名(要申込、先着順)

末永史尚とタングラム・ペインティングを配置する
2019年11月24日(日)14:00-16:00
定員:10名程度(要申込、先着順)

潘逸舟の知らない中国茶会
2019年11月30日(土)14:30-16:30
定員:20名程度(申込不要、先着順)

あなたにとっての「変身」とは?
ゲスト:砂連尾理、伊藤亜紗(美学者)
2019年12月8日(日)14:00-16:00
定員:20名程度(申込不要、先着順)

韓国文学読書会『すべての、白いものたちの』
ゲスト:斎藤真理子(翻訳家)
2019年12月15日(日)14:00-16:00
定員:15名(要申込、先着順)

それでどうする?アートセンター
2020年1月25日(土)14:00-17:00
定員:20名程度(申込不要、先着順)

その他の関連イベントは公式ウェブサイトを参照

 


:呉夏枝、タイトル未定、2019年 :エマニュエル・レネ《Willing Suspension of Belief》2019年 撮影:Jean-Christophe Lett


「セッション!」鑑賞風景、2018年 撮影:佐藤理絵

 

関連企画
日仏対談シリーズ「ル・ラボ」vol.31:エマニュエル・レネと毛利悠子を迎えて
ゲスト:エマニュエル・レネ、毛利悠子
進行:竹久侑(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)
2019年10月28日(月)19:00-21:00
会場:アンスティチュ・フランセ東京
定員:100名(要申込)
参加費:1,000円(一般)、無料(学生、会員)
※申込および詳細:https://www.institutfrancais.jp/tokyo/agenda/le-labo-vol-31/

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