高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.08/社会を解剖する @ 高松市美術館


加藤翼「Black Snake」2017年 Photo by Yukari Hirano

 

高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.08/社会を解剖する
2019年9月28日(土)- 11月4日(月・休)
高松市美術館
https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/
開館時間:9:30-19:00(日曜は17:00まで)入室は閉館30分前まで
※初日9/28のみ展示室入室は10:15から
休館日:月(10/14、11/4は開館)、10/15
企画:橘美貴(高松市美術館学芸員)
牧野裕二(高松市美術館学芸員)

 

高松市美術館が独創性、将来性のあるアーティストを紹介する年に一度の現代美術のグループ展『高松コンテンポラリーアート・アニュアル』。9度目の開催となる今回は「社会を解剖する」をテーマに、碓井ゆい、盛圭太、照沼敦朗、加藤翼、村上慧の5人を紹介する。

碓井ゆい(1980年東京都生まれ)は、身近な素材を使い、手芸など手作業ならではの繊細さや素朴さを残しつつも、歴史や文化や社会制度をジェンダーの視点から捉え直す作品で知られる。『VOCA展2018-新しい平面の作家たち-』でVOCA賞を受賞し、現在は、あいちトリエンナーレ2019やアッセンブリッジ・ナゴヤ2019にも出品している。盛圭太(1981年北海道生まれ)は、紙や壁の上に糸をグルーガンで貼り付ける独自の制作方法でドローイングという表現の拡張を試みている。2017年にはフランス初のドローイングに特化したアートセンター、ドローイング・ラボの開館時に個展を開催。糸による大規模なドローイング「バグ・リポート」を発表する本展では、9月28日、29日の二日間にわたって公開制作に挑む。照沼敦朗(1983年千葉県生まれ)は、世界を見渡すことを望む男の子と現実が見えすぎることを嫌悪する女の子「ミエテルノゾム君」と「ミエナイノゾミちゃん」の目を通して社会を描き出す。近年は『VOCA展2017-新しい平面の作家たち-』やヨコハマトリエンナーレ2017、六甲ミーツ・アート芸術散歩2018などでも作品を発表している。

 


碓井ゆい「gastronomy map」(部分)2018年 Photo by Togo Kashu


照沼敦朗「ミエナイ ノゾミちゃんの視界コンプレックス」2017年、ヨコハマトリエンナーレ2017 Photo by ERIC

 

巨大な構築物を集団で力を合わせて引き倒したり、引き起こしたりするアートプロジェクト「引き興し/引き倒し」などの活動で知られる加藤翼(1984年埼玉県生まれ)。碓井と同じく、あいちトリエンナーレ2019に参加しており、毒山凡太朗とともに名古屋市内にアーティスト・ラン・スペース「サナトリウム」を一時的に開設している。村上慧(1988年東京都生まれ)は、発泡スチロール製の家を背負いながら日本国内を歩き、各地で家を置くために交渉するなどの行為を通じて、生活や制度における公私の関係を考察している。近年は瀬戸内国際芸術祭2016や東アジア文化都市2018金沢『変容する家』などに参加。著書に『家をせおって歩く』(「たくさんのふしぎ」372号、福音館書店)、『家をせおって歩いた』(夕書房)がある。本展会期前の9/20から9/26にかけて、美術館の玄関前にある本展の看板内部に居住空間に住み込み、滞在制作を行なう。

 

関連プログラム
村上慧滞在制作「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.08の看板に一週間住む」
2019年9月20日(金)- 9月26日(木)※休憩のため席をはずすことがある
制作会場:高松市美術館1階玄関前

アーティスト・トーク
出演:
全出品作家

2019年9月28日(土)14:00-15:30(開場:13:30)
会場:
高松市美術館1階講堂
定員:
100名(先着)、無料
※申込不要

盛圭太公開制作

2019年9月28日(土)、29日(日)※イベント出演や休憩のため席をはずすことがある
制作会場:
美術館2階展示室

そのほかの関連イベントは公式ウェブサイトを参照

 


村上慧「移住を生活する(2017年8月28日熊本県熊本市)」2017年


盛圭太「Bug report (Terminal)」2017年、展示風景『Strings』2017年、Drawing Lab Paris、フランス

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