高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.10 ここに境界線はない。/?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「高松コンテンポラリーアート・アニュアル」は、独創性、将来性のある優れた作家を発掘、紹介する現代アートのグループ展として2009年のvol. 00 から始まり、11回目の今回は「ここに境界線はない。/?」をテーマとし、5人の作家を紹介します。
画材や制作方法、テーマやコンセプトが先進的であり前衛的な表現を追求するコンテンポラリーアートは、既成概念を覆し、心の内に引いていた境界線をなくしてくれる存在です。その一方で、社会や人々の意識の中に存在する不当な境界線を明らかにするものでもあります。
蛾や自身の身体をモチーフに、和紙を焦がして模様を描きだす手法で表現するウチダ リナ(1990年、東京都生まれ)は、本展では、和紙の作品にくわえて、自身の出自にまつわる出来事を平成という時代に投影させた物語を写真と映像作品で見せます。先史芸術や民俗芸術などを、インスピレーションの源に制作を続ける久保 寛子(1987年、広島県生まれ)の、身近な素材を用いた作品は新しい彫刻の可能性を提示します。潘 逸舟(1987年、中国・上海生まれ)のイサム・ノグチ設計のモエレ沼公園でのパフォーマンスをもとにした新作ビデオインスタレーションは、人工と自然、自己と他者、現在と過去の対比を想起させ、見る者の価値観を揺るがします。「大正生まれの架空の三流画家であるユアサ ヱボシ」として作品を制作するユアサ エボシ(1983年、千葉県生まれ)は、史実を下敷きにした虚構と妄想の世界に私たちを誘います。セクシャルマイノリティーをはじめとする多様性をテーマに、写真や映像、文章、パフォーマンスなど様々な手法で表現する森 栄喜(1976年、石川県生まれ)は、社会の中でかき消されてしまう「小さな声たち」を紡いだ音の作品を展示、その中で高松市在住の音響作家のばば まさみ(1995年、兵庫県生まれ)とのパフォーマンスも行います。
作家たちの独自の手法による作品に触れることで、様々な人、もの、ことを知らず知らずの内に分断する「境界線」を飛び越える手がかりを見つけることでしょう。

 

 

展覧会基本情報

会期:
2022年2月11日(金曜日・祝日)から3月21日(月曜日・祝日)

休館日:
月曜日(ただし、3月21日(月曜日・祝日)開館)

開館時間:
午前9時30分から午後5時(入室は閉館30分前まで)
(ただし、金曜日・土曜日は午後7時閉館)

会場:
美術館2階展示室

主催:
高松市美術館

助成:
一般財団法人自治総合センター、公益財団法人朝日新聞文化財団、公益財団法人熊谷正寿文化財団、公益財団法人野村財団

協力:
ANOMALY、ギャラリー小柳、KKAO株式会社、KEN NAKAHASHI、Yoshiaki Inoue Gallery

観覧料:
【一般】800円(640円)※65歳以上も一般料金
【大学生】500円(400円)
【高校生以下】無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳所持者(または障害者手帳アプリ「ミライロID」提示)は入場無料

お問い合わせ先:
高松市美術館

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