毛利悠子 ただし抵抗はあるものとする @ 十和田市現代美術館、十和田中心商店街


毛利悠子「Childhood」展示風景 2018年、パレ・ド・トーキョー(パリ) Photo courtesy Palais de Tokyo(参考画像)

 

毛利悠子 ただし抵抗はあるものとする
2018年10月27日(土)-2019年3月24日(日)
十和田市現代美術館、十和田中心商店街
http://towadaartcenter.com/
開館時間:9:00-17:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(月曜が祝日の場合は翌日)、年末年始(12/25-1/1)
キュレーター:金澤韻(インディペンデント・キュレーター/十和田市現代美術館学芸統括)

 

十和田市現代美術館では、2015年の日産アートアワードグランプリ受賞後も国内外で精力的な活動を展開する毛利悠子の美術館初個展『ただし抵抗はあるものとする』を開催する。

毛利悠子(1980年神奈川県生まれ)は、日常生活で目にするものを使い、電気や磁力、空気の動きなど、普段は目に見えないエネルギーの存在を喚起するインスタレーションを発表している。2014年にはヨコハマトリエンナーレ2014と札幌国際芸術祭2014の両国際展に参加し、翌2015年にアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米。同年、日産アートアワードグランプリを受賞。その後も『六本木クロッシング2016:僕の身体(からだ)、あなたの声』(森美術館)、コーチ=ムジリス・ビエンナーレ2016、リヨン・ビエンナーレ2017など多数の展覧会に参加。2018年も京都国立近代美術館で開かれた『キュレトリアル・スタディズ12:泉/Fountain 1917-2017』の「Case 5: 散種」と題された展示で、作品を発表、キュレーションを手がけている。

 


毛利悠子「モレモレ:ヴァリエーション #1」2017–18年、「Sensory Agents」2018年 ゴヴェット・ブリュスター・アート・ギャラリー/レン・ライ・センター(ニュープリマス) Photo courtesy Govett-Brewster Art Gallery/Len Lye Centre(参考画像)

 

流動的な状態を抽出し、動きとエネルギーについての作品を発表してきた毛利は、十和田湖から奥入瀬渓流を徒歩で散策することから着想した、螺旋や回転体にフォーカスした新作の制作を試みる。本展では、アンモナイトからケーブルのより線など、さまざまなレベルで見られる渦や回転、あるいは螺旋の運動からインスピレーションを得て、天体の運行という大きな力や、社会が大きく動いていく時の様相をも象徴的に表す、音響を使った大規模な新作彫刻を展示する。さらに、即興でつくられるインスタレーション、映像、版画作品のほか、美術館の外、街中にも作品を展開する。

会期中には、アーティストトークのほか、音楽家のみならず、文筆家、画家、写真家としても活動する山本精一のコンサートを展示室内で開催。また、本展キュレーターの⾦澤韻のほか、ポンピドゥー・センター・メス館長のエマ・ラヴィーニュ、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]主任学芸員の畠中実の論考を収録した展覧会カタログ『ただし抵抗はあるものとする』が2019年1月に刊行予定。1月26日には、展覧会カタログ出版記念トークを開催する。

なお、十和田市現代美術館では11月3日、4日に、〈「地域アート」はどこにある?〉プロジェクト クロストークを開催。藤田直哉が2014年に文芸誌『すばる』誌上に発表した「前衛のゾンビたち-地域アートの諸問題」や同論考を収録した『地域アート 美学/制度/日本』(藤田直哉/編、堀之内出版、2014)以来、賛否両論合わせて定着したように思われる「地域アート」を再考する。藤田や十和田市現代美術館の⾦澤韻のほか、藤井光や目【mé】などが登壇する。

 


毛利悠子「めくる装置、3つのヴェール」『キュレトリアル・スタディズ12:泉/Fountain 1917–2017[Case 5]散種』2018年 京都国立近代美術館 撮影:守屋友樹(参考画像)


毛利悠子「パレード」2011–17年『ジャパノラマ』2017年 ポンピドゥ・センター・メッス(リヨン) Photo by Jacqueline Trichard(参考画像)

 

関連イベント
アーティストトーク
出演:毛利悠子
2018年11月3日(土)16:00-16:45
会場:十和田市現代美術館 企画展示室
無料(要企画展チケット)
申込方法は公式ウェブサイト内の下記URLを参照。
http://towadaartcenter.com/events/yukomohri_talk/

山本精一コンサート
2018年11月4日(日)18:00-19:30
会場:十和田市現代美術館 企画展示室
料金:1,500円(小学生以下は保護者同伴に限り入場無料。保護者は要チケット)
チケット購入方法等詳細は公式ウェブサイト内の下記URLを参照。
http://towadaartcenter.com/events/seiichiyamamoto_concert/

展覧会カタログ出版記念トーク
2019年1月26日(土)14:00-15:00
会場:十和田市現代美術館
要申込、無料
※申込受付は後日、公式ウェブサイト内で告知

 

 


 

十和田市現代美術館 2019年度展覧会関連イベント
〈「地域アート」はどこにある?〉プロジェクト クロストーク1日目
登壇者:林曉甫(NPO法人インビジブル理事長)
藤⽥直哉(文芸評論家)
⾦澤韻(インディペンデント・キュレーター/十和田市現代美術館 学芸統括)
原⽥裕規(美術家)[ファシリテーター]
2018年11月3日(土)13:00-15:00
〈「地域アート」はどこにある?〉プロジェクト クロストーク2日目
登壇者:藤井光(アーティスト/映像作家)
目【mé】:荒川明香、南川憲二(現代芸術活動チーム)
星野太(美学/表象文化論)[ファシリテーター]
2018年11月4日(日)13:00-15:00
会場:上北地方教育会館(青森県十和田市西三番町4-10)
定員:80名(事前申込優先)、無料
申込方法は公式ウェブサイト内の下記URLを参照。
1日目|http://towadaartcenter.com/events/cross_talk2018_1/
2日目|http://towadaartcenter.com/events/cross_talk2018_2/

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