公募|第1回サゴリリサーチアワード


 

2024年4月1日より、2019年に逝去した女性史家の加納実紀代の意志を継承するために広島に開室された資料室「サゴリ」の資料を活用した、作品制作のためのリサーチに取り組むアーティストを支援するアートアワードの設立が発表された。

加納実紀代(1940-2019)は、「銃後史」「天皇制」「母性」「ジェンダー・平和表象」「ウーマン・リブ/フェミニズム」「ヒロシマ・フクシマ」「朝鮮・アジア」など多岐にわたるテーマに取り組み、単著・共著のほか、編者としても多数の書籍に携わった。「加納実紀代資料室サゴリ」には、蔵書8,000冊や研究資料ファイルからなる「加納実紀代文庫」、ジェンダー、フェミニズム、ヒロシマ、朝鮮、沖縄関連の一般書や1970年前後の広島における女性運動のチラシなどからなる「ひろしま女性学研究所文庫」が所蔵されている。

同アワードは、昨年11月に刊行された『この国(近代日本)の芸術:〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』(小田原のどか、山本浩貴編著)の編集者への報酬を資金に、リサーチそのものや、加納の取り組んだ「脱植民地主義」「ジェンダー」「平和表象」「ウーマン・リブ/フェミニズム」「朝鮮・アジア」などの明確なテーマに対するアプローチを支援する。助成対象は、国籍、年齢、居住地を問わず、2025年3月末までに「加納実紀代資料室サゴリ」(広島県東区光が丘2-53)に来室できる者(※バリアフリー設備はないが車椅子ユーザーのサポートは可能)。助成内容は制作助成金10万円(2025年3月末までにサゴリに来室し、資料を活用すること。作品発表の有無は問わない)、アワードを活用して制作したものへの小田原・山本の批評各2000字程度(トークイベントなどに変更も可)。

応募期間は2024年4月1日から5月1日。審査員は、小田原のどか、山本浩貴に、ひろしま女性学研究所・加納実紀代資料室サゴリ主宰者の高雄きくえが務め、受賞者発表は、2024年6月1日までにメールで本人に通知、6月中にウェブサイトで発表となる。応募方法など詳細は「サゴリリサーチアワード」ウェブサイトを参照。

 

サゴリリサーチアワードhttps://odawaranodoka.com/sagori
事務局メールアドレス/問い合わせ:konokunino@gmail.com(担当:小田原のどか)

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