第16回イスタンブール・ビエンナーレのキュレーターに、ニコラ・ブリオーが就任


Nicolas Bouriaud, Photo by Sergio Rosales Medina

 

2018年5月9日、イスタンブール文化芸術財団は、第16回イスタンブール・ビエンナーレのキュレーターに、モンペリエ・コンテンポラン[MoCo]ディレクターのニコラ・ブリオーが就任すると発表した。第16回展は2019年9月14日から11月10日まで、イスタンブール市内各所で開催。展覧会コンセプトなどは今秋の記者会見での発表を予定している。

任命を受けたニコラ・ブリオーは、「1987年の第1回展開催以来、常に力強いキュラトリアル・ステートメントを発信してきたイスタンブール・ビエンナーレの歴史に貢献できることを光栄に思います。イスタンブールという街は、異なる文化の交差点として、二元論的思考に特徴付けられたグローバルな政治の時代に特別な重要性を持っているのではないでしょうか。私たちの現在の歴史的状況に見合う展覧会をつくりあげていきたい」と抱負を語った。

ホワイトチャペル・ギャラリー ディレクターのイヴォナ・ブラズヴィック、第7回展でアーティスティックディレクターを務めた東京都現代美術館参与の長谷川祐子、ブエノスアイレスのラテンアメリカ芸術博物館[MALBA]のオーガスティン・ペレス・ルビオ、トルコを拠点に活動する美術史家のアイシェ・エレックとアーティストのインジ・エヴィネルの5名からなる同ビエンナーレのアドバイザリーボードは、「多元宇宙論を採り入れたニコラ・ブリオーの研究は、今日における思慮深い精神を考える上で極めて重要なものでしょう。評価の高いキュレーションや理論における実践、徹底的な学術的研究、そして、長きにわたるアーティストとの協働や新しい世代への積極的な関与を考慮すれば、ブリオーが魅力的な展覧会を実現してくれるのは間違いありません。彼のキュレーターシップの下、第16回展は、世界各地で活動するアーティストや専門家が展覧会やパブリック・ブログラムに関わり、領域横断的な共同作業が持つ可能性を讃えるものとなるでしょう」とコメントを寄せた。

ニコラ・ブリオー(1965年生まれ)は、1980年代から現在に至るまで、フランスを拠点に現代美術の国際的な動向に影響を与えてきた。パレ・ド・トーキョーの立ち上げにジェローム・サンスとともに関わり、1999年から2006年まで共同ディレクターを務める。ピンチューク・アートセンターの設立アドバイザーやテート・ブリテンの現代美術部門のキュレーター、フランス文化省学術部門長官を経て、2011年から2015年までパリ国立高等美術学校の学長を務めた。近年手がけた主な展覧会に、『Crash Test』(La Panacée、MoCo、2018)、『Back to Mulholland Drive』(La Panacée、MoCo、2017)、『Wirikuta』(アグアスカリエンテス現代美術館[MECA]、メキシコ、2016)、台北ビエンナーレ2014、『The Angel of History』(パリ国立高等美術学校美術館、2013)。主な著書に『The Exform』(2016)、『Radicant』(2009)、『Postproduction』(2002)、『Relational Aesthetics』(1998)がある。

 

第16回イスタンブール・ビエンナーレ
2019年9月14日(金)-11月10日(土)
http://bienal.iksv.org/
メディア・プレビュー:9月10日(月)-9月13日(木)
プロフェッショナル・プレビュー:9月13日(水)-9月13日(木)

 

 


 

過去のキュレーターとテーマ

第15回(2017)|エルムグリーン&ドラッグセット
「a good neighbour」

第14回(2015)|キャロライン・クリストフ=バカルギエフ
「Saltwater」

第13回(2013)|フルヤ・エルデミッチ
「Mom, am I barbarian?」

第12回(2011)|イェンツ・ホフマン、アドリアーノ・ペドロサ
「Untitled」

第11回(2009)|What, How & For Whom(WHW)
「What Keeps Mankind Alive?」

第10回(2007)|ホウ・ハンルゥ
「Not Only Possible, But Also Necessary: Optimism in the Age of Global War」

第9回(2005)|チャールズ・エッシュ、ワシフ・コルトゥン
「Istanbul」

第8回(2003)|ダン・キャメロン
「Poetic Justice」

第7回(2001)|長谷川祐子(アーティスティックディレクター)
「Egofugal: Fugue from Ego for the Next Emergence」

第6回(1999)|パオロ・コロンボ(アーティスティックディレクター)
「The Passion and The Wave」

第5回(1997)|ロサ・マルチネス(アーティスティックディレクター)
「On Life, Beauty, Translations And Other Difficulties」

第4回(1995)|フルヤ・エルデミッチ(ディレクター)
ルネ・ブロック(アーティスティックディレクター)
「ORIENT/ATION, The Vision of Art in Paradoxical World」

第3回(1992)|ワシフ・コルトゥン(ディレクター)
「Production of Cultural Difference」

第2回(1989)|ベラル・マドラ
「Contemporary Art in Traditional Spaces」

第1回(1987)|ベラル・マドラ
※副題なし

 

 


 

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ニコラ・ブリオー「実践と理論のあいだ」(2018年5月)

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