第13回イスタンブール・ビエンナーレ


design by Ruben Pater, LAVA Amsterdam

 

2013年9月14日、第13回イスタンブール・ビエンナーレが開幕する。キュレーターを務めるのは元SKOR(アムステルダム)ディレクターのフルヤ・エルデミッチ。詩人ラレ・ミュルデュルの同名著作より「Mom, am I barbarian?」というタイトルのもと、「政治的討議の場としての公共空間」を再考する。

イスタンブール・ビエンナーレはイスタンブール文化芸術基金の主催で1987年にはじまり、同市内に大型の展示空間がないために、歴史的建造物を利用したり、時々に応じて設計された展示会場を使用して行われる。前回はアドリアーノ・ペドロサとイエンツ・ホフマンがキュレーターを務め、フェリックス・ゴンザレス=トレスを明確に参照する形で革新的かつ政治的な作品を中心とした展示が西沢立衛設計の総合パビリオンで開催された。

今回の会場に関して、当初はゲジ公園やタクシム広場などの使用が予定されていたが、その後、大規模な反政府デモが展開し、現在も続く抗議運動などの現状を考慮し、敢えてすべて屋内空間(Antrepo 3、Galata Greek Primary School、ARTER、SALT Beyoğlu、5533)に変更することで、上述した場とは異なる、もしくは上述した場から延長された「公共空間」の創出を目指す。入場料もテーマに沿う形で、無料に設定されている。

キュレーターのエルデミッチは1962年生まれ。イスタンブールとアムステルダムを拠点に活動。1994年から2000年は同ビエンナーレにてディレクターのひとりとして参加、2002年の第25回サンパウロビエンナーレでは「イスタンブール」部門を担当、2003年から2004年までProje 4L(イスタンブール)のディレクターを務め、2004年から2005年にかけてイスタンブール・モダンで展覧会を企画するなど、これまでに多数の展覧会企画に携わっている。2011年には第54回ヴェネツィア・ビエンナーレのトルコ館キュレーターを務めている。

 

第13回イスタンブール・ビエンナーレ
2013年9月14日(土)-10月20日(日)
http://bienal.iksv.org/

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