art trip vol.03 in number, new world / 四海の数 @ 芦屋市立美術博物館


津田道子《あなたは、翌日私に会いにそこに戻ってくるでしょう。》2016年 Photo: Tadasu Yamamoto

 

art trip vol.03
in number, new world / 四海の数
2019年12月7日(土)- 2020年2月9日(日)
芦屋市立美術博物館
https://ashiya-museum.jp/
開館時間:10:00-17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、1/13は開館)、年末年始(12/28-1/4)、1/14
企画:大槻晃実(芦屋市立美術博物館学芸員)

 

芦屋市立美術博物館では、過去から現在にいたるまで数多くの哲学者の議論で取り上げられるとともに、日常的な生活のいたるところで用いられている「数」に着目した企画展『art trip vol.03 in number, new world / 四海の数』を開催する。本展は、『窓の外、恋の旅。/風景と表現』(2014)、『この世界の在り方 思考/芸術』(2016)と、さまざまなかたちで所蔵作品や資料と現代美術作品を同時に紹介してきた企画展「art trip」シリーズの第3弾にして最終章となる。

時間や距離、人口、気温、貨幣、年齢、身長、体重、心拍数など、世界を構成する事象を表す数字。ものを数えるという行為は地球上の生物のなかで人間だけがもつ特徴といわれており、数は物事を考える上で中心的な役割を果たしている。本展では、今井祝雄、久門剛史、津田道子、中村裕太の4名が芦屋市立美術博物館のコレクションの中から自作とともに展示する作品を選定し、それぞれのアプローチで「数」についての考察を試みる。10代後半で参加した具体美術協会での活動後、1970年代より写真や映像といったメディアを素材に「時間」についての思考を促す作品を制作してきた今井祝雄(1946年大阪府生まれ)は田中敦子と関根美夫、空間の特性を読み、音や光、影といった非物質的な現象を利用したインスタレーションで知られる久門剛史(1981年京都府生まれ)は田中敦子、映像原理の論理的な探求をテーマに、空間演出とパフォーマーとの共同作業を展開する津田道子(1980年神奈川県生まれ)は菅井汲、白髪一雄、村上三郎の作品を選定した。また、〈民俗と建築にまつわる工芸〉という視点から、土地の史実や文化の在りようを集め、自分の手で思索した造形物を通して、目に見えないつながりを顕在化する中村裕太(1983年東京都生まれ)は、長谷川三郎を選定し、展示のみならず、会期中に「長谷川三郎の軌跡を追って」と題したツアートークを甲南大学教授の服部正とともに実施する。

中村によるツアートークのほか、会期中には全出品作家によるギャラリートーク、久門のインディペンデントキュレーターの林寿美との対談、今井の北海道大学大学院准教授の浅沼敬子との対談、津田のトークが行なわれる。

 


今井祝雄《F氏との1時間》1979年 ©️ Norio Imai Courtesy of Yumiko Chiba Associates

 

関連イベント
オープニングイベント アーティストによるギャラリートーク
講師:今井祝雄、久門剛史、津田道子、中村裕太(本展出品作家)
2019年12月7日(土)15:00-17:00
会場:芦屋市立美術博物館 展示室
無料(ただし、要観覧券)

トークⅠ
講師:久門剛史(美術家)、林寿美(インディペンデントキュレーター)
2019年12月14日(土)14:00-15:30
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:80名
無料(ただし、要観覧券)

トークⅡ「接触のエロティシズム」
講師:今井祝雄(美術家)、浅沼敬子(北海道大学大学院准教授・芸術学)
2019年12月21日(土)14:00-16:00
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:80名
無料(ただし、要観覧券)

トークⅢ
講師:津田道子(美術家)
2020年1月13日(月・祝)14:00-16:00
会場:芦屋市立美術博物館 講義室
定員:80名
無料

ツアートーク「長谷川三郎の軌跡を追って」
講師:中村裕太(美術家)、服部正(甲南大学教授)
2020年1月25日(土)13:00-16:00
会場:芦屋市立美術博物館、甲南学園長谷川三郎記念ギャラリー
定員:20名(要申込 ※応募者多数の場合は抽選)
※申込方法は公式ウェブサイトを参照(https://ashiya-museum.jp/exhibition/exhibition_next/13447.html
無料(ただし、要観覧券、要交通費)

担当学芸員によるギャラリー・トーク
2020年1月12日(日)、2月2日(日)両日ともに14:00-(1時間程度)
無料(ただし、要観覧券)

 


久門剛史《Pause》2016年、サウンド、スポットライト、電球、木材、アクリル、鏡、アルミ、ジョーゼット、ムーブメント、他 Photo: Tetsuro Ito ※参考画像


中村裕太《日本陶片地図|埼玉県川越市久下戸》2016年 Photo: Nobutada Omote ※参考画像

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