アピチャッポン・ウィーラセタクン『PHOTOPHOBIA』@ 京都市立芸術大学ギャラリー・アクア[@KCUA]


Power Boy (2011)

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA開館5周年記念展
アピチャッポン・ウィーラセタクン『PHOTOPHOBIA』
2014年6月14日(土)-7月27日(日)
京都市立芸術大学ギャラリー・アクア[@KCUA]
http://www.kcua.ac.jp/gallery/
開館時間:11:00-19:00(入場は閉廊15分前まで)
会期中無休
※GalleryB、GalleryCの展示は7月13日まで。

京都市立芸術大学ギャラリー・アクア[@KCUA]では、開館5周年を記念して、映画と現代美術の両領域で活躍するアピチャッポン・ウィーラセタクンの個展『PHOTOPHOBIA』を開催する。日本未発表の新作を含む作品約40点からなる国内ではアピチャッポンの最大規模の個展となる。

アピチャッポン・ウィーラセタクンは1970年バンコク生まれ。チェンマイ在住。タイのイーサーン(東北地方)に伝わる迷信、民話や伝説に基づく物語などに、個人的な記憶や時事問題への言及を織り込んだ映画作品は、国際的に高い評価を得ている。2010年には『ブンミおじさんの森』がカンヌ映画祭の最高賞であるパルム・ドールを受賞、それ以前にも同映画祭にて「ある視点」部門賞や審査員賞を受賞している。1998年以来、映画制作と並行して美術の分野でも映像インスタレーションを中心に発表を続け、2010年には第1回アジア・アート・アワードを受賞、一昨年はドクメンタ13に出品している。日本国内では、広島市現代美術館や東京都現代美術館、ヨコハマトリエンナーレ2011などで作品を発表、昨年、福岡アジア文化賞(文化・芸術賞)を受賞している。


Power Boy (2011)

本展は昨年10月にオスロのステネルセン美術館で開催された同名展覧会をベースに新作を加え、@KCUAの展示空間に合わせて再構成されたもの。99年に制作された「Windows」から2014年制作の「Fireworks」までの映像作品を中心に、写真などの平面作品も数多く出品される。本展タイトルの「PHOTOPHOBIA」は羞明を意味し、「森の中にある光と記憶に強く惹かれる」と同時に「全てを記憶したいという欲望と、全てを記憶してしまうことに対する恐怖がある」と言うアピチャッポンの「光」に対する「憧憬」と、それに伴う「恐怖」や「痛み」が表されていると解釈できる。

会期前日のレセプション前にはプレ・イベントとして、アピチャッポンが会場構成を手掛けた空間にて、タイのバンドModerndogのボーカルPODのライブ、会期初日には、「ふたつの惑星」シリーズなどで知られるチェンマイ在住の映像作家アラヤー・ラートチャムルーンスックとのトークイベント(会場:京都芸術センター)が予定されている。


Flesh and Skeletons from Firework (2014) 参考作品

関連イベント
プレ・イベント+レセプション
2014年6月13日(金)
18:00 POD(ミュージシャン、Moderndog)Special Live
19:00 レセプション

トークイベント
アピチャッポン・ウィーラセタクン x アラヤー・ラートチャムルンスック
2014年6月14日(土)13:00-15:00
会場:京都芸術センター フリースペース
http://www.kac.or.jp/

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