下北郡大間町 1961年 © Hiroko Kojima
小島一郎 北へ、北から
2014年8月3日(日)-12月25日(木)
IZU PHOTO MUSEUM
http://www.izuphoto-museum.jp/
開館時間:10:00-18:00(9,10月は17:00まで、11,12月は16:30まで)入館は閉館30分前まで
休館日:水(8/13は開館)
IZU PHOTO MUSEUMでは、近年、再評価の気運が高まり、2009年には青森県立美術館で回顧展が開催された小島一郎の展覧会『小島一郎 北へ、北から』が開催される。
小島一郎は1924年青森県生まれ。玩具と写真材料を扱う商店に生まれ、父親の影響で写真をはじめる。第二次世界大戦後、日本写真において主流とされたリアリズム写真とは一線を画した作風で津軽を撮影した写真で注目され、名取洋之助の強い後押しもあり、58年には東京で初の個展『津軽』(小西六フォトギャラリー)を開催、写真家としての一歩を踏み出している。61年に上京するも異なる環境での撮影における困難、東京での後ろ盾であった名取の死が重なり、帰郷する。厳冬のオホーツク海で流氷を撮影しようと試みた際に体調を崩し、その後、青森に帰郷し静養を続けたが、64年に心臓麻痺が原因で39歳の若さで他界することとなった。本年は小島没後50年となる。
本展では、小島が自身の写真編集や作品紹介用に作成していた名刺サイズのプリント(小島の仲間は親しみを込めて「トランプ」と呼んでいた)の展示、58年の個展『津軽』と62年の個展『凍ばれる』(富士フォトサロン)の一部を再現し、青森と東京のはざまで揺れ動いた小島の心情と名取の影響下にあった制作過程に焦点を当てる。先にあげた青森県立美術館での回顧展以降も評価の高まる小島の新たな側面を紹介する。
なお、会期中にトーク・イベント「小島一郎をめぐって—北を編む」を開催、限定部数にて小島一郎生前唯一の作品集『津軽—詩・文・写真集—』の復刻版の刊行が予定されている。
「トランプ」が貼付けられたアルバム 1960年頃 © Hiroko Kojima
関連イベント
トーク・イベント「小島一郎をめぐって—北を編む」
大島洋(写真家)、北島敬三(写真家)、倉石信乃(明治大学教授)、高橋しげみ(青森県立美術館学芸主査)、小原真史(IZU PHOTO MUSEUM研究員)
2014年9月28日(日)14:30-16:00
会場:クレマチスの丘ホール(美術館隣接特設会場)
定員:100名(無料)※電話申込:055-989-8780(IZU PHOTO MUSEUM)
※要当日有効チケット