en[縁]：アート・オブ・ネクサス」第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示風景
©石山和広
en[縁]：アート・オブ・ネクサス－第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館帰国展
2018年1月24日（水）-3月18日（日）
TOTOギャラリー・間
http://www.toto.co.jp/gallerma/
展覧会URL：http://www.toto.co.jp/gallerma/ex180124/index.htm
開館時間：11:00-18:00
休館日：月、祝（ただし、2/11は開館）
TOTOギャラリー・間では、2016年の第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で特別表彰を受賞した日本館の展示「en[縁]：アート・オブ・ネクサス」を紹介する帰国展を開催する。
2016年5月28日から11月27日にかけて開催された第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では、総合ディレクターのアレハンドロ・アラヴェナが掲げた「REPORTING FROM THE FRONT」というテーマの下、参加各国には社会状況や課題に対して、建築がどのように応答しているのかの提示が求められていた。
日本館が提示した「en[縁]：アート・オブ・ネクサス」は、高度経済の終焉や、情報環境の劇的な変化、3.11以降の喪失感を経験するなかで、大きな転換期を迎えている日本社会において、建築は何を実現すべきなのかを1975年以降生まれの建築家12組に光を当て、「人の縁」「モノの縁」「地域の縁」という３つのテーマで提示した。近代国家の描いた「都市における幸せな家族像」が崩壊する一方で、「“SHARING”（価値観やライフスタイルなどを共有）する新たな共同体」が出現しはじめている時代に、日本館の展示に参加した建築家たちは、人びとのつながりや地域との連関といった小さな物語を丁寧に形に起こすことで、建築の新たな価値を創出してきた。その背景には、モダニズムが生まれたヨーロッパ社会がもつリジットな石造文化とは異なる、アジア特有の柔軟な木造文化が強く関与しており、そこからは建築のもつ可能性をさらに押し広げ、独自の立ち居地を確立しようとする現代の建築家たちのしなやかな強さが感じられるだろう。（特設ウェブサイト：http://2016.veneziabiennale-japanpavilion.jp/）
本展では、日本館での展示をベースに、映像や模型などの要素を加え、再構成することで、出展作家のみずみずしい感性から生み出される建築と、ビエンナーレ以降の取り組みについて紹介する。会期中には、出展作家によるギャラリートークを複数回にわたって実施するほか、建築の今日的状況を読み解き、これからの建築および建築家に期待される役割や展開について話し合うシンポジウムを開催する。
en[縁]：アート・オブ・ネクサス」第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示風景
関連イベント
第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館帰国展記念シンポジウム
「en[縁]：アート・オブ・ネクサス、その先へ」
2018年2月16日（金）18:00-20:30（開場：17:00）
会場：建築会館ホール
監修・モデレーター：塚本由晴（建築家／アトリエ・ワン、東京工業大学大学院教授）
山名善之（建築家、東京理科大学教授、本展監修者）
パネリスト：槇文彦（建築家／槇総合計画事務所）
西田司（建築家／オンデザインパートナーズ）
成瀬友梨（建築家／成瀬・猪熊建築設計事務所）
能作文徳（建築家／能作アーキテクツ）
伊藤暁（建築家／ BUS、伊藤暁建築設計事務所）
定員：350名（事前申込制）、参加無料
参加方法：2017年11月17日-2018年1月28日の申込期間内に、TOTOギャラリー・間ウェブサイトより申込可。※応募者多数の場合は抽選の上、2018年2月9日までに結果が連絡される。
ギャラリートーク
「my architecture, after the Venice Biennale―私たちはどこに向かっているのか」
第1回：2018年2月9日（金）
「使い方を引き出す建築」
西田司＋中川エリカ／青木弘司建築設計事務所／ドットアーキテクツ
1月10日（水）12時より申込み開始
第２回：2018年2月23日（金）
「日常からの抽出」
mnm／増田信吾＋大坪克亘／レビ設計室／teco
1月10日（水）12時より申込み開始
第３回：2018年3月2日（金）
「暮らしとマテリアルをつなぐ」
成瀬・猪熊建築設計事務所／403architecture[dajiba]／能作アーキテクツ
2月1日（木）12時より申込み開始
第４回：2018年3月16日（金）
「The Presence of the Time」
仲建築設計スタジオ／miCo.／BUS
2月1日（木）12時より申込み開始
ギャラリートーク共通事項
会場：TOTOギャラリー・間 4F
定員：70名（事前申込制）、無料
※申込先着順のため、定員になり次第受付終了。
en[縁]：アート・オブ・ネクサス」第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示風景
©永井杏奈