日産アートアワード2015、ファイナリスト

2015年6月17日、日産自動車株式会社は2013年に続く第2回目の開催となる「日産アートアワード」のファイナリストに、秋山さやか久門剛史石田尚志岩崎貴宏ミヤギフトシ毛利悠子米田知子の7名を選出したと発表した。ファイナリストの7名には、最終審査を兼ねた展覧会に出品する新作の制作費100万円がそれぞれ支給される。

今回の発表に先立ち、2015年5月に審査委員長の南條史生(森美術館館長)をはじめとする国際審査委員会により、第一次選考がヴェネツィアで開催された。同審査を通じて、キュレーターや研究者ら専門家が推薦した33名の候補者から上述した7名が次代を担う日本人アーティストとして選出された。南條は「どのアーティストも革新的で興味深く、審査は困難を極めたが、今回は中でも特に詩的で、繊細、デリケートな表現を持ち、そしてこれまでにない美術へのアプローチを期待できる7名を選出した」と審査を振り返っている。また、審査会に立ち会った日産自動車株式会社CEOのカルロス・ゴーンは、「審査会を通して、今の日本の現代美術の多様性と新世代のアーティストたちの果てしない可能性に触れることができ、大変刺激を受けた。11月の展覧会で、彼らの感性と創造力、そこから生まれる新たな作品に出会える事を楽しみにしている」と、最終審査会を兼ねた11月の展覧会への期待を寄せた。

今後、11月14日よりBankART Studio NYK(横浜)で、ファイナリストの7名の新作が集う展覧会を開催。会期中の11月24日に最終審査会を実施、同日の授賞式でグランプリが発表される。グランプリ受賞者には賞金300万円に加え、ロンドンのカムデン・アーツ・センターの協力のもと、2カ月間のロンドン滞在の機会が提供される。そのほかのファイナリストにはそれぞれ賞金100万円が与えられる。なお、今回新設された展覧会来場者の投票によるオーディエンス賞も授賞式で発表される。

日産アートアワード:
http://www.nissan-global.com/JP/CITIZENSHIP/NAA/

日産アートアワード2015
2015年11月14日(土)-12月27日(日)
BankART Studio NYK


秋山さやか「あるく 私の生活形 東京駅~相模大野~日本橋~東京駅 2012年 7月19日/ 7月25日, 26日, 27日, 30日, 8月8日,13日/ 8月22日~9月7日」(部分)2012年、東京駅周辺と相模大野で、出逢った、さまざまな糸やあらゆる素材、もの・ポリエステル布に昇華プリント、95 x 90 x 90 cm、撮影:Hideto NAGATSUKA


久門剛史「らせんの練習」2013年、ノート、時計、木材、シャーペンの芯、他、250 x 50 x 300 mm


石田尚志「REFLECTION」2009年、HD ビデオ(サウンド)© 2009 Takashi Ishida


岩崎貴宏「Out of Disorder (Cony Island)」2012年、ビーチタオル、40 x 160 x 130 cm(サイズ可変)© Takahiro Iwasaki Coutesy of ARATANIURANO


ミヤギフトシ「The Ocean View Resort」2013年、19分25秒、エディション5+1AP


毛利悠子「アーバン・マイニング──『春の祭典』のための」2014年、街路灯、空き缶、模型、圧縮した空き缶、ケーブル、送風機、700 x 800 x 700 cm(サイズ可変)、展示風景:東京芸術劇場ホワイエ、撮影:片岡陽太


米田知子「平和記念日・広島」(「積雲」シリーズより)2011年、発色現像方式印画、65 x 83 cm © Tomoko Yoneda, Courtesy ShugoArts

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