大駱駝艦『ムシノホシ』 2014年 photo: Hiroyuki Kawashima
2016年3月5日より、京都から世界へ向けて発信する国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT」が開幕する。
6回目の開催となる今回は、年明けにリニューアルしたばかりのロームシアター京都(旧・京都会館)をメイン会場に、麿赤兒率いる大駱駝艦や維新派の松本雄吉 x 林慎一郎、トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニーといった半世紀近くに渡って実験的な試みを重ねてきた第一人者たちが参加。そのほか、既に世界各地での上演が決まっているチェルフィッチュの新作『部屋に流れる時間の旅』の世界初演、『光りのない。』に続き、エルフリーデ・イェリネクの戯曲『スポーツ劇』に取り組む地点、海外からはアジアにおけるコンテンポラリーダンスのインデックスを作成する試みを続けるチョイ・カファイの『ソフトマシーン:スルジット&リアント』、チリで「ポスト独裁主義世代」と呼ばれる世代の筆頭にあげられるマヌエラ・インファンテの『動物園』、ボリス・シャルマッツの食べるという行為を徹底的に突き詰めた『喰う』、ダヴィデ・ヴォンパクがカニバリズムをテーマにした『渇望』が上演プログラムに並ぶ。また、KYOTO EXPERIMENTが取り組む子どもに向けた新たな試みとして、足立智美 x contact Gonzoによる『てすらんばしり』を上演する。
また、京都芸術センターではデザイン、建築の視点から京都の街を再編集して提示するプロジェクトとして、UMA/design farmやdot architectsが関わるresearchlightの『河童よ、ふたたび』を展示。ショーケース「Forecast」として、あごうさとしと国枝かつらによるプログラムをそれぞれ上演する。
そのほか、会期中に京都市内で発表される「フリンジ オープンエントリー作品」や開幕前日の搬入を本番とする悪魔のしるしによる『搬入プロジェクト—京都・岡崎計画—』など、多種多様な企画を予定している。
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING
2016年3月5日(土)-3月27日(日)
http://kyoto-ex.jp/2016/
会場:ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、京都府立府民ホール“アルティ”、京都国立近代美術館、ほか
地点『光のない。』 2014年 photo: Takuya Matsumi
チョイ・カファイ『ソフトマシーン:リアント』ビデオスチル © Choy Ka Fai
マヌエラ・インファンテ / テアトロ・デ・チレ『動物園』2014年 © Valentino Zaldívar