ANNUAL BRAKE 2023
百瀬文「あたらしい肌」2023年9月1日(金)-9月10日(日)
中村壮志「もれ出づる一日」2023年9月15日(金)-9月24日(日)
竹久直樹「ホームスチール」2023年9月29日(金)-10月8日(日)
The 5th Floor
https://the5thfloor.org/
開場時間:13:00–20:00
休場日:会期中無休
キュレーション:岩田智哉(The 5th Floorディレクター)
The 5th Floorでは、若手アーティストを招請し、新作の制作・発表はせず、過去作品のみで展覧会を作るプロジェクト「ANNUAL BRAKE 2023」を開催。3回目となる本展では、百瀬文、中村壮志、竹久直樹の3名が参加し、会期中に10日間ずつ回顧展を行なう。
「ANNUAL BRAKE」は、1年に1度継続的に開催しているプロジェクト。若手および中堅アーティストが作品発表を迫られ、新しいものを次々と要求される状況に対し、過去作品によって展覧会を構築することで、アーティストが自身の足跡と物語を確かめることを目的としている。
百瀬文(1988年東京都生まれ)は、映像によって映像の構造を再考する自己言及的な方法論を用いながら、他者とのコミュニケーションの複層性を扱う。近年は身体の問題に関心を寄せ、セクシュアリティやジェンダーへの問いを深めている。主な個展に「百瀬文 口を寄せる」(十和田市現代美術館、2022-2023)、「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」(EFAG EastFactoryArtGallery、東京、2020)、「サンプルボイス」(横浜美術館アートギャラリー1、2014)など。主なグループ展に「国際芸術祭 あいち2022」(愛知芸術文化センター)、「フェミニズムズ / FEMINISMS」(金沢21世紀美術館、2021-2022)、「新・今日の作家展2021 日常の輪郭」(横浜市民ギャラリー)、「彼女たちは歌う」(東京藝術大学美術館陳列館、2020)、「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館)、「アーティスト・ファイル2015 隣の部屋——日本と韓国の作家たち」(国立新美術館、東京、2015/韓国国立現代美術館(果川館)、2015-16)など。2017年にはACCの助成を受けてニューヨークに滞在。2019年にはイム・フンスンと共同制作した『交換日記』が全州国際映画祭に正式招待された。
百瀬文《Scapegoat》2016年 Single channel video 11 min 30 sec (endless loop)
中村壮志(1991年熊本県生まれ)は、ビデオインスタレーションを中心に、平面、立体、パフォーマンスや舞台などさまざまなメディアを横断する作品を発表してきた。日本映画に特有の手つきや伝統文化のモチーフを参照しつつ、ロードムービーのように移動や時間といった移ろいのなかで生じる事象と、そこに織りこまれた関係性や物語へと詩的にアプローチする。映像表現を探求するコレクティヴ、MANTLE(伊阪柊+中村壮志)としても活動。近年の主な個展に「真昼にみた夢」(京都府立文化芸術会館、2021)、「夢、もしくは本当の月に関する物語」(VACANT、東京、2019)など。主なグループ展に「Standing Ovation | 四肢の向かう先」(ACAO SPA & RESORT、静岡、2021)、「End of Summer Open Studio」(Yale Union、アメリカ合衆国、ポートランド、2019)など。主な公演に『永遠の休暇』(MOA美術館能楽堂、静岡、2022)。
中村壮志《SUNDAY MORNING》2022年 © Kenji Agata ビデオインスタレーション 可変
竹久直樹(1995年神奈川県生まれ)は、「撮影」という概念を通じて、インターネット普及以降のイメージやそれらをめぐる人間の意識とコミュニケーションの体系を主題に制作と研究を行なう。またさまざまな美術館やギャラリーにおいて展覧会の記録撮影を継続的に担うほか、他分野のアーティストとの共同制作も行なっている。近年の主な個展に「ピンチ」(デカメロン、東京、2022)、「スーサイドシート」(デカメロン、東京、2022)など。主なグループ展に「逆襲」(Snow Contemporary、東京、2023)、「惑星ザムザ」(小高製本工業跡地、東京、2022)、「ATAMI ART GRANT」(来宮神社/薬膳喫茶gekiyaku、静岡、2022)、「エクメネ」(BLOCK HOUSE、東京、2020)など。また展覧会企画に「power/point」(アキバタマビ21、東京、2022)、「ディスディスプレイ」(CALM & PUNK GALLERY、東京、2021)などがある。
竹久直樹《マウス | Chattering》2022年