中島りか「□より外」@ タリオンギャラリー


中島りか《無題(ハナレ)》2023年

 

中島りか「□より外」
2023年5月27日(土)- 6月25日(日)
タリオンギャラリー
https://taliongallery.com/
開廊時間:11:00-19:00 入場は閉館30分前まで
休廊日:月、火、祝

 

タリオンギャラリーでは、サイン、シンボルといった記号論的な表現を用い、都市そのものに介入しながら、サイトスペシフィックなインスタレーションやパフォーマンス、映像や写真など多岐にわたる表現を試みる中島りかの同ギャラリー初個展「□より外」を開催する。

中島りか(1995年愛知県生まれ)は、私的領域と公共空間の関係やリミナリティ、中間性といった概念を手がかりに、都市空間内での心身の社会的構築を示すジェスチャーを通して、異端的カタルシスとしてのアートの機能を探索している。2018年にロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツを卒業し、2023年に東京藝術大学大学院を修了。近年の主な活動に、「覚醒と幻惑:見えないものとの対話」(ゲーテインスティトゥート東京、2022)、「不和のアート:芸術と民主主義」(東京藝術大学陳列館、2022)、個展「I tower over my dead body.」(Gallery TOH、東京、2021)、個展「Bodies On The Matter」(TOMO都市美術館、東京、2021)、「都市のみる夢」(東京都美術館、2020)など。また、東京・谷中にプロジェクトスペースを開設、複数のメンバーによるコレクティブ「脱衣所 – (a) place to be naked」としての活動も行なう。

 


中島りか「I tower over my dead body.」(Gallery TOH)での展示風景 撮影:竹久直樹


中島りか《タロットリーディングによるセルフポートレート》2021年 撮影:竹久直樹

 

本展タイトルは、長崎の隠れキリシタンの葬儀において、キリシタンの死者の棺の中に仏教のお経が入らないように「経消し」の祈りとして唱えられたオラショ(祈りの言葉)、「垣より外」を参照した上で、その「垣」の箇所に中島がこれまで自作でプライベートな領域をあらわす記号として扱ってきた正四角形の記号を代入している。それはまた、ここでは西洋由来の現代美術もまたひとつの宗教性の顕現として捉え、展示空間のホワイトキューブも記号的に指し示すものにもなっている。本展において、中島はその内側で入れ子状になりながら、対立しながらも混じり合う信心や、その様式を主題とした展示を展開する。

 


中島りか《practice of savasana, 井の頭線下北沢駅のプラットホーム》2021年 撮影:渡辺志桜里


中島りか《ALL TOO HUMAN CAPITAL》2018年 撮影:中島りか

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